ダンスミュージックのサビ(ドロップ)ってどうやって作ればいいの?
作ってみたけど、イマイチ盛り上がらない…
今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。
数々の音楽制作動画をアップしているTransverse Audioによる「よりよいサビの作り方」をまとめました。
「サビなのに盛り上がらない」「なんだか音がダサい」という方は、この記事をご覧になれば解決の助けになります!
かっこいいサビ(ドロップ)を作る5つのテクニック
今回ご紹介するコツは、こちらの5つです。
5つのコツ
- サビ前で音を減らす
- 「ミニビルドアップ」を作る
- サブベースをフェードさせる
- サビ1発目のキックのボリュームを上げる
- リズム隊をあえて遅らせる
かっこいいサビの作り方1.サビ前で音を減らす

1つ目のコツは、音を減らすというテクニックです。
ダンスミュージックの場合、サビ前はビルドアップ(だんだん盛り上げていく)をすることが多いです。
Synth RiserやホワイトノイズのRiser、だんだんスピードアップしていくドラムなど、だんだん気分を高揚させていく素材を使うのが一般的です。
しかし、ここで使えるのが「音を減らす」というテクニック。
メロディーが鳴っている間に鳴らしているドラム
コードを鳴らしているパート
具体的には、以下のようなパートをカットするとよいでしょう。
なぜ効果的?
音を減らすことで、単純にサビに入った時との音量差が大きくなります。
音量差が大きくなれば、それだけサビが盛り上がって聞こえますよね。
今鳴っている音やそろそろ来そうな音に集中していると、その前にどんな音が鳴っていたかを考えることは少ないので、このテクニックは効果的なのです。
細かな調整も大切
音をカットした後は、不自然にならないようにボリュームのオートメーションを使ったりすることも大切です。
また、ただカットするだけでなく、カットした部分にドラムブレイクを入れたり、できた空白をうっすら埋めるためにリバーブ量を増やしたりしてもOKです。
かっこいいサビの作り方2.「ミニビルドアップ」を作る
2つ目のコツは「ミニビルドアップを作る」です。
ブレイク部分(全く音がない部分)や音を減らした部分に、小さなビルドアップを作ります。
「ミニビルドアップ」とは?
画像:動画より
これは、1~4拍ぐらいのRiserなどを指します。
たとえばリバースシンバルやボーカルFXなどで、上の画像がわかりやすいです。
赤いトラックがコードを鳴らしているパートですが、サビ前の1小節間はカットされています。
そしてこのカットした部分に、一番下の黄色いトラック「SFX」を入れて、だんだん盛り上がるようにしています。
4拍目に空白を作る
画像:動画より
上記の画像のうち、上のトラックはキックで、下のトラックはミニビルドアップ(SFX)です。
どちらも4拍目には音を入れていませんが、このように一瞬だけブレイクを入れることで、よりサビが際立ちます。
かっこいいサビの作り方3.サブベースをフェードインさせる
画像:動画より
3つ目のコツは、サブベースや808系サウンドなどで使えるフェードインのテクニックです。
ドロップにサブベースや808系のサウンドを使っている場合は、ドロップの1小節前からフェードインさせてみましょう。
オートメーションを使ってボリュームをクレッシェンドさせてもいいですし、オーディオファイルにしてリバースさせてもOKです。
かっこいいサビの作り方4.サビ1発目のキックのボリュームを上げる
画像:動画より
4つ目のコツは、「サビの1発目のキックのボリュームを上げる」です。
ベロシティなどを調整して、サビ1発目のキックのボリュームを上げてみましょう。
ボリュームを上げるのはキックの一発目だけで、他のパートではやる必要はありません。
インパクト(Impact)をサビの最初に入れるのも効果的
同様にサビの最初に使える方法としては、「サンプルなどでインパクト(Impact)をサビの最初に入れる」も使えます。
インパクト系の音は「パーーーン」と長く、広がるような音がするサウンドです。
これは非常に有効な方法ではあるのですが、一方でリードやベース、他のパートのクリエイティビティを制限してしまう可能性もあります。
必要に応じて追加してみましょう。
かっこいいサビの作り方5.リズム隊をあえて遅らせる
最後5つ目のコツは「サビでドラムやベース、インパクトを遅らせる」というテクニックです。
メロディーやコード、パッド系はそのままで、リズム隊だけ入るタイミングを半拍〜1拍ほど遅らせます。
画像:動画より。上2つ、赤と青のトラックはコード系のトラック。下2つはキックとベース。
たとえば、1回目のサビでは1小節目の1拍目にすべてのパートを「ジャーン」と鳴らしたとします。
このとき、2回目のサビでは、リズム隊だけ入るタイミングを1小節目の2拍目にします。
これを行うと、ちょっとだけ不安感を増すことができ、楽曲全体としておもしろくなります。
特に、サビを2回くり返すときに有効です。
以上で解説は終了です。
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