用語解説

【DTM用語】ダウンワードコンプレッション・アップワードコンプレッション・ダウンワードエキスパンション・アップワードエキスパンションの違いとは?

今回は「ダウンワードコンプレッションとアップワードコンプレッション」「ダウンワードエキスパンションとアップワードエキスパンション」の違いについてまとめました。
※Downward Compression、Upward Compression、Downward Expansion、Upward Expansion

世界中のプロが愛用するマルチバンドコンプレッサー「Pro-MB」を使って、この4つがそれぞれどんなはたらきをするのかを解説していきます。

そもそもコンプレッサーとエキスパンダーの違いとは?

Downward CompressionとUpward Compression、Downward ExpansionとUpward Expansionとは?

コンプレッサー(Compressor)とエキスパンダー(Expander)の違いは、一言で言うと以下のように説明できます。

コンプレッサー:小さい音と大きい音の差を縮める
エキスパンダー:小さい音と大きい音の差を広げる

コンプレッサーの方が「音圧を稼ぐ」という面で役に立ちますが、その反面「ダイナミクス(抑揚)を失いやすい」というデメリットがあります。

エキスパンダーの方が「ダイナミクスを大きくする」という面で役に立ちますが、その反面「必要な音が失われるor音が割れやすい」というデメリットがあります。

それぞれを上手に使い分けることで、よりよいミックスやマスタリングができるようになります。

Pro-MBならコンプレッサーとエキスパンダーの両方使える

Downward CompressionとUpward Compression、Downward ExpansionとUpward Expansionとは?

FabFilter社の「Pro-MB」は、コンプレッサーとエキスパンダーの両方が使えます。

そして、今回のテーマである「Downward CompressionとUpward Compression」「Downward ExpansionとUpward Expansion」の4種類をそれぞれ自分で選び、調整することが可能です。

それではここからは、この4つについて詳しく解説していきます。

Downward Compression(ダウンワードコンプレッション)とは?

Downward Compression(ダウンワードコンプレッション)は、出過ぎた音を抑えるコンプレッションです。

これにより、小さい音と大きい音の差を縮めます。

Pro-MBの場合、Rangeをマイナス方向に設定しているとDownward Compressionを行います。

Downward CompressionとUpward Compression、Downward ExpansionとUpward Expansionとは?
ピンク色の範囲が下の方に伸びます

Upward Compression(アップワードコンプレッション)とは?

Upward Compression(アップワードコンプレッション)は、Thresholdを超えなかった音の音量を上げるコンプレッションです。

これにより、小さい音と大きい音の差を縮めます。

Pro-MBの場合、Rangeをプラス方向に設定しているとUpward Compressionを行います。

Downward CompressionとUpward Compression、Downward ExpansionとUpward Expansionとは?
ピンク色の範囲が上の方に伸びます

Downward Expansion(ダウンワードエキスパンション)とは?

Downward Expansion(ダウンワードエキスパンション)は、Thresholdを超えなかった音の音量をさらに下げるエキスパンダーの方法です。

これにより、小さい音と大きい音の差を広げます。

Pro-MBの場合、Rangeをマイナス方向に設定しているとDownward Expansionを行います。

Downward CompressionとUpward Compression、Downward ExpansionとUpward Expansionとは?
ピンク色の範囲が下の方に伸びます

Upward Expansion(アップワードエキスパンション)とは?

Upward Expansion(アップワードエキスパンション)は、Thresholdを超えた音の音量をさらに上げるエキスパンダーの方法です。

これにより、小さい音と大きい音の差を広げます。

Pro-MBの場合、Rangeをプラス方向に設定しているとUpward Expansionを行います。
※ドラムのキックやスネアなど、アタック感が強い音やパンチを加えたい時におすすめです

Downward CompressionとUpward Compression、Downward ExpansionとUpward Expansionとは?
ピンク色の範囲が上の方に伸びます

以上がDownward CompressionとUpward Compression、Downward ExpansionとUpward Expansionの解説でした。

この用語はコンプレッサーやエキスパンダーを使う時に非常に重要な用語ですので、ぜひマスターしてください。

また、今回登場したPro-MBの魅力や使い方についてはこちらで詳しく解説しています↓


人気記事

大きいスピーカーを買った方がいいミックスができるのか?おすすめのスピーカーは? 1

今回は「大きいスピーカーを買えばいいミックスができるのか?」をまとめました。一般家庭の部屋に置くには大きすぎるサイズのものもありますが、プロになるのであれば大きいスピーカーを買わなければならないのでしょうか?言い換えれば、大きいスピーカーを買えば、いいミックスやマスタリングができるようになるのでしょうか?

2

今回は、DTMで伝説と言われているEQの1つ「Pultec EQ」の魅力と使い方ついてまとめました。なぜこのEQが世界中で使われているのか、Universal Audio社のプラグインを使いながらその魅力と使い方をご紹介します。

3

今回は「UAD社「Apollo Twin X」は高いけど買うべき10の理由」をまとめました。他社では2万円程度の製品がある中で、Apollo Twinは約10万~20万円です。この記事では、Apollo Twinは値段相応の価値があるのかについて解説します。

4

今回は、「Sonarworks SoundID Referenceの使い方」をまとめました。

DTMをするなら絶対に持っておきたいこの製品について、なぜこの製品がおすすめなのか、どの種類を買うべきなのか、具体的な使い方と測定方法をご紹介します。

5

今回は、オンラインレッスンに対応しているDTMスクール・音楽教室をまとめました。 対面・オンラインの両方に対応しているスクールもありますので、対面でじっくり教わりたい方、遠方に住んでいて通学が難しい方 ...

6

今回は低音域の吸音が重要な理由をまとめました。200Hzの低音域は部屋でどのように鳴り、人間の耳にはどのように聞こえ、それが映画や音楽を楽しむときにどう影響するのか、どのような吸音材を選べばいいのか、おすすめの吸音材もまとめてご紹介します。

7

今回は、Waves社のリミッタープラグイン「L4 Ultramaximizer」の新機能と基本的な使い方をまとめました。最新作「L4 Ultramaximizer」は、これまでLシリーズを使ってきた方にもそうでない方にも非常におすすめできるプラグインですので、ぜひチェックしてみてください。

8

今回は、カナダの大学・Humber Polytechnicの卒業生であるSamurai Guitaristが教える「音楽大学・専門学校は行くべきか?」をまとめました。大学の音楽学部で音楽の学位(ギター専攻)を取得した彼が、音大や音楽専門学校に行く前に考えるべきことと、入学した後にやるべきことを解説します。

9

今回は、Big Zが解説する「リバーブをかける前に見てほしい動画」をまとめました。リバーブは音に残響を加えるエフェクトですが、よりよい楽曲づくりやキレイなミックスのためには、よく使い方を考える必要のあるエフェクトでもあります。この記事では、リバーブを適切に・効果的に使うために必要なコツを3つご紹介します。

10

今回は「DTMで音を広げる7つの方法」をまとめました。 真ん中から聞こえる音を左右から聞こえるようにしたい 音を完全に左右に広げたいけど、音が変になる…このようなお悩みを解決できる内容になっていますので、ぜひお試しください。

-用語解説