音楽理論

【音楽理論】メジャースケールの簡単な覚え方

スケールって、何?
どうやったらスケールを覚えられる?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

MODES ARE WAY EASIER THAN YOU THINK. Here's why.

ジャズピアニスト・作曲家のCharles Cornellによる「モードはあなたが思っているよりもずっとカンタン」をまとめました。

今回はそのうち、「スケールとは?」「メジャースケールの覚え方」に関する部分をまとめています。

この記事を読めば、「スケールがどうやって成り立っているか?」「スケールについて考えるとき、どんな視点で見ることができるのか?」がわかるようになります。

※鍵盤を使うと理解を深めやすいので、ピアノの鍵盤の画像を見たり、お手持ちの楽器を見ながら読み進めることをおすすめします

おそらくみなさんが最初に学ぶスケールは...

おそらくスケールの学習に関していうと、みなさんが最初に学ぶのは「Cメジャースケール」でしょう。

https://www.hoffmanacademy.com/blog/c-major-scale-on-piano/

C D E F G A B C
ドレミファソラシド

ここで大事なのは、「そもそもメジャースケールとは何なのか?」「なぜ”メジャースケール”になるのか?」というところまで考えるということです。

スケールは「ステップ」でできている

https://blog.playgroundsessions.com/how-to-play-any-major-scale-on-the-piano/

実は、この世に存在しているすべてのスケールは「ステップの並び方」「インターバルの並び方」を使って表現することができます。

この「ステップ」には、「全音」と「半音」の2種類があります。
(英語だと「Whole Step」「Half Step」)

この全音と半音の並び・組み合わせが違うだけで、全く違うスケールが出来上がります。

Cメジャーキーの例

たとえばCメジャーキーの場合。

https://blog.playgroundsessions.com/how-to-play-any-major-scale-on-the-piano/

C D E F G A B C

CからDの間は、黒鍵が1つ間にあるので「全音」。

DからEも全音。

EとFは黒鍵を挟まず、ぴったり隣同士なので「半音」です。

つまり、

C D E F G A B C

全全半全全全半
W W H W W W H

すべてのメジャースケールがこの並び

実は、すべてのメジャースケールがこの「全全半全全全半」という並びでできています。

つまり、これが「メジャースケールの公式」になります。

https://blog.playgroundsessions.com/how-to-play-any-major-scale-on-the-piano/

この「全半」の並びさえ覚えておけば、スケールを忘れてもすぐ思い出すことができます。

F#メジャースケールの場合

では試しに、F#メジャースケールで確認してみましょう。

F# G# A# B C# D# F#

全全半全全全半
W W H W W W H

確かに、Cメジャースケールと全く同じ「全半」の並びでした。

別の「全半」の並びを見てみよう

先ほど「全音と半音の組み合わせが違うと、スケールも変わる」とお伝えしました。

では試しにCメジャーキーの「全半」の並びを少し変えてみましょう。

たとえば3thであるEの音を半音下げ、6thであるAの音を半音下げてみると…

https://piano-ology.com/scales/harmonic-minor-scale-theory-and-ear-training/

C D Eb F G Ab B C

全半全全 半?半
W H H W W ? H

このようになります。

さて、ここで1カ所、全音でも半音でもない部分が出てきました。

AbとBの間です。

AbからBまでは、A・Bb・B、鍵盤3つ分の距離があります。

つまり、ここは全音でも半音でもなく、全音+半音=短3度の距離があることになります。

英語だと「短3度」は「m3rd(マイナーサード)」と言います。

GからBまでは「G A B」と3つ並んでおり、半音隣りの組み合わせがないので長3度。

しかしGを半音上げたAbからBまでは、Ab A Bと、AbとAが半音隣りなので「短3度」になります。

まとめると、この場合は以下のように表現できます。

C D Eb F G Ab B C

全半全全半 短3 半
WHHWW m3rd H

ちなみにフラットを含んだ度数の数え方については、こちらの「3. 派生音を含む音程」の例題1がわかりやすいです。

ハーモニックマイナースケール

実はこの並びは「ハーモニックマイナースケール」と呼ばれるものです。

C D Eb F G Ab B C

全半全全半 短3 半
W H H W W m3rd H

Cハーモニックマイナースケールに限らず、DでもEでも、ハーモニックマイナースケールと呼ばれるものは全てこの順番で成り立っています。

これもまた、「ハーモニックマイナースケールの公式」です。

マイナースケールの種類については下記の記事でまとめています。

さらにスケールを深掘りしよう

これ以外にも、さまざまなスケールや、スケールを応用した形があります。

これについては、以下の記事で解説していますので、ぜひこの機会にマスターしましょう↓


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