太くパンチのあるキックを作るシンプルな4ステップ Step2「レイヤー」【海外プロが教える】

太くパンチのあるキックを作るシンプルな4ステップ Step2「レイヤー」【海外プロが教える】

 

ダンストラックにおいて特に重要なキック(バスドラム)

Ableton認定トレーナーでエレクトロニックミュージックプロデューサーのLenny Kiser氏が、「シンプルな方法でキックを太くパンチのあるサウンドにする方法」を解説してくれました。

 

「音楽プロデューサーにとって、キックはあなたのサウンドを決定づける重要な役割を果たしている」とKiser氏は言います。

この機会に、良いキックの作り方をマスターしておきましょう!

今回はStep2「レイヤー」について、かんたんにまとめてみました。

元記事

 

Part1: サンプル選び
Part2: こちらの記事
Part3: 処理のコツ
Part4: キックのチューニング

 

レイヤーとは?

 

2個以上のサンプルを使って、1つの音にする方法です。

キックの場合、例えば片方を「トップキック」として中〜高音域の部分を鳴らし、もう片方を「ボトムキック」として、低音部分のみを鳴らします。

 

役割を分けよう

 

トップキックは人間の耳によく聞こえる部分で、ボトムキックは体で感じる部分

2つのサンプルを選び、この2つの役割に分けてみましょう。

 

役割ごとにEQしよう

 

トップキックからはボトムキック部分の周波数(低域)を削りボトムキックからはトップキックの周波数を削ります

こうすれば、「トップキックとボトムキックの低域がぶつかっている」ということがなくなります。
(Kiser氏は「ハイパス 24」をよく使っています。)

 

1つのキックにしよう

 

同時に2つのキックを鳴らしながら、この2つを見極めていきます。

 

・どこまでフィルター(EQ)を動かしたら2つのサウンドがよく聞こえる?
・1つの良いキックとして聞こえる?

 

この2つをチェックして、良いと思ったところで立ち止まりましょう。

50hz以下の低音がきちんと再生されるため、サブウーファーかヘッドホンを使うのがおすすめです。

 

レイヤーに関する効果的なTips

 

・トップレイヤーとして、キックのないドラムサンプルを使う(タムやハイハット、ノイズ等)
・各キックのバランスを整えるために、device chains volume controlを使う
・さらに一歩踏み出し、トップキック・ボディキック・サブキックの3段レイヤーにしてみる
・シンセサブキックのレイヤーを使ってみる

 

よりパンチを出すために

 

1つのサンプルを使うのではなくサブキックを合成する方法の良いところは、よりキックサウンドをコントロールしやすくなること。

シンセにあるAmplitude Envelopeは、これらをコントロールすることができます。

 

・サウンドが最も大きいピークに達するまでの速さ(Attack)
・それをどれぐらい持続させるか(Decay)

 

より早いAttackにすればパンチのあるキックになり、
長めのDecayにすればより大きく聞こえ、
より大きく聞こえればキックがより長く聞こえるようになります。

 

シンセサブキックをレイヤーするおすすめの方法

 

・オペレータープリセットを使う(Sine波キック)
・Max4Live Drumsynth Kick Deviceを使う(ファットなアナログキック)
・Bazzismをダウンロードする(サードパーティのキックシンセ)

 

↓Part3はコチラ↓

 

【海外プロが教える】太くパンチのあるキックを作るシンプルな4ステップ Step3「処理のコツ」

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