今回は、Pianoteが解説する「1日たったの15分でできる毎日のピアノ練習方法」をまとめました。
こんな方におすすめです
・かんたんな楽譜は読める
・ただのスケール練習だけではつまらない
・練習内容のバリエーションを増やしたい
・作曲に使える技術もついでに身につけたい
今回よりも少しやさしい難易度のピアノ練習ルーティーンは、下記の記事でご紹介しています。
1日15分でできる「毎日のピアノ練習ルーティーン」一覧
- 通常のスケール
- ハーモニックマイナースケール
- コードの転回形
- アルペジオ
- クリエイティブな練習
- 初見練習
※説明している場所から再生されるよう、当サイトの方で動画の再生位置を指定しています。
「説明を読む→YouTube動画を再生→説明内容を耳と目で確認」というサイクルで、練習をお楽しみください。
ピアノ練習ルーティーン1:通常のスケール
まずは、スケール練習です。

・右手で弾く
・両手で弾く
・行き/帰りを通して弾く
・スタッカートで弾く(右手だけ/左手だけ/両手で)
・テンポを上げて/下げて弾く
例えばDマイナースケール(レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド)で行うと、このようになります。
応用練習:スタッカートで弾く
以下の画像のように、右手だけスタッカート、左手はレガートで弾いてみましょう。

次は逆で、右手はレガート、左手はスタッカートで弾いてみましょう。
実際に弾いてみると、このようになります。
ピアノ練習ルーティーン2:ハーモニックマイナースケール
次は「ハーモニックマイナースケール」の練習です。
・右手で弾く
・両手で弾く
・行き/帰りを通して弾く
・スタッカートで弾く(右手だけ/左手だけ/両手で)
・テンポを上げて/下げて弾く
ルーティン1ではDマイナースケールの練習を行いましたが、これは「ナチュラルマイナースケール」というタイプのスケールです。
ここで練習するのは、ナチュラルマイナースケールの7番目の音を半音上げた(#にした)バージョンの「ハーモニックマイナースケール」です。

例えばDハーモニックマイナースケールで実際に弾いてみると、このようになります。
ピアノ練習ルーティーン3:コードの転回形
次はコードの転回形を弾く練習です。
- ベーシックな4小節のコード進行を弾く(左手は簡潔化)
- ベーシックな4小節のコード進行を弾く(両手で同じコード)
- 転回形で弾く
練習解説1:ベーシックな4小節のコード進行を弾く(左手は簡潔化)

まずは、Dマイナースケールの楽曲を想定して「Dm - Bb - Gm - A」というコード進行を弾いてみましょう。
(レファラ - シ♭レファ - ソシ♭レ - ラド#ミ)
ここでお気づきになったかもしれませんが、本来のDマイナースケールには「ド#」の音がないので、最後のコードが「Aメジャーコード」になるはずがありません。
しかし、ここでは先ほど練習した「Dハーモニックマイナースケール」を使っていると解釈すれば、Aメジャーコードを使っていても全く問題ありません。

練習解説2:ベーシックな4小節のコード進行を弾く(両手で同じコード)
このコード進行に慣れたら、次は両手で3和音のコードを弾きます。

実際に弾いてみると、このようになります。
練習解説3:転回形で弾く
次は、コードを転回形にして弾きます。
- 4音符ごとに転回させて弾く(左手は簡潔化)
- 4音符ごとに転回させて弾く(両手で)

例えば通常のDマイナーコードは下から「レ・ファ・ラ」という並びですが、これを「転回」させていきます。
転回させていくごとに、その時に弾いている一番低い音を1オクターブ上げます。
基本形:レ・ファ・ラ
第1転回形:ファ・ラ・レ
第2転回形:ラ・レ・ファ
Dマイナーコード以降のコードも同様に、4分音符ごとに転回させて弾いてみましょう。

慣れてきたら、上の楽譜のように、両手で全く同じコードを弾いてみましょう。
実際に弾いてみると、このようになります。
ピアノ練習ルーティーン4:アルペジオ
次はアルペジオを弾く練習です。
- コードのアルペジオをゆっくり確認する
- 左手でベースを弾きながら、右手でアルペジオを弾く
- 右手でベースを弾きながら、左手でアルペジオを弾く
練習解説1:コードのアルペジオをゆっくり確認する
指番号を確認しながら、アルペジオを弾いてみましょう。
練習するコードは何でも構いませんが、今回は先ほどのコードの練習で使った「Dm」「Bb」「Gm」「A」を使ってみます。
(レファラ - シ♭レファ - ソシ♭レ - ラド#ミ)

例えばDマイナーコードをアルペジオにすると、このようになります。
他のコードも同様に、アルペジオにするとどのような指使いになるのかを確認します。
練習解説2:左手でベースを弾きながら、右手でアルペジオを弾く
次は、左手でそのコードのベース(ルート音)を弾きながら、右手でアルペジオを弾いてみましょう。

はじめは、ゆっくり弾いて構いません。
慣れてきたら、テンポを上げて弾いてみましょう。
実際に弾いてみると、このようになります。
練習解説3:右手でベースを弾きながら、左手でアルペジオを弾く
次は手を入れ替えて弾いてみましょう。

実際に弾いてみると、このようになります。
ピアノ練習ルーティーン5:クリエイティブな練習
次は、自由に・クリエイティブにフレーズを弾く練習です。
これまでの練習で使ってきたスケール、コード進行、リズムなどを使って、新しいフレーズを作ってみます。

例えば、これまで使ってきた「Dm-Bb-Gm-A」を使ってかんたんなフレーズを作ってみましょう。
左手では、先ほどのルーティン4とはまた少し違ったフレーズを弾きます。
そして、右手ではこの曲のスケール(Dハーモニックマイナースケール)を使って、自由に音を入れてみましょう。
右手で弾く音は、純粋に自分が「この方向に行きたい」と思った音を入れてみるだけでOKです。
この練習では、特に今まで練習してきたスケールを頭で&耳でしっかり理解していると、よりよいフレーズをすぐに作ることができるようになります。
実際に弾いてみると、このようになります。
慣れてきたら、右手でハーモニーも作ってみましょう。
ハーモニーを入れる時は、使っているスケールの音や、その時に弾いているコードの構成音を取り入れてみましょう。
ピアノ練習ルーティーン6:初見練習
次は、初見練習です。
何でも良いので、今まで自分が見たことがない楽譜を1つ用意して、その曲を弾く練習をしてみましょう。
※「かんたん ピアノ 楽譜 無料」などで調べると、無料で楽譜を閲覧・ダウンロードできるサイトを探すことが可能です
実際にチャレンジするのは、そのうちたったの4小節だけでもOKです。

今回は、バッハの「Concerto No.3 in D Minor BWV 974」を使ってみます。
楽譜をパッと見て、得られる情報を整理してみましょう。
・テンポは「Adagio」
・3/4拍子
・8分音符で刻まれるレの音から始まる
楽譜全体や1小節目の情報をざっくり確認したら、ゆっくり弾いてみましょう。
そして次は2小節目を確認し、同様にゆっくり弾いてみます。
実際に初見練習をしてみると、このようになります。
このフレーズの次は、このような楽譜になっています↓

8小節目には右手に細かい音符がズラっと並んでおり、難しそうに見えます。
このようなときも、ゆっくりと弾きながら音を1つずつ確認していきましょう。
特に、ここでは左手が8分音符で均等に刻まれていますので、「左手に音がある時に、右手ではどの音が同時に鳴っているのか?」を確認するとよいでしょう。
左指揮を振るように、弾くタイミングで左手を振り下ろしながら、右手をゆっくり弾くとわかりやすくなります。
なお、このような初見練習に非常に役立つ「譜読みの仕方」に関してはこちらの記事でも解説していますので、ぜひご覧ください↓
さまざまなピアノ練習方法・ルーティングのご紹介
以上で解説は終了です!
当サイトでは他にもさまざまなピアノ練習方法・ルーティングをご紹介していますので、ぜひこちらご覧ください↓