用語解説

オーディオスピーカーの「DSP」とは何か?

What is DSP? Why do you need it?

今回は、Parts Expressが解説する「DSPとは?」をまとめました。

音楽鑑賞に使うスピーカーを見ると「DSP」という言葉を見ることがあります。

このDSPとはいったい何なのでしょうか?

スピーカーの「DSP」とは?

スピーカーにおけるDSPは「Digital Signal Processing」の略で、文字通り”デジタル信号”を”プロセス(処理)する”ソフトのことです。

スピーカーから出す音をよりよくするために、このソフトが使われます。

なぜスピーカーにはDSPが必要なのか?

スピーカーにDSPが必要な理由は、こちらの2つです。

・スピーカーから出る音に時差が発生することがあるため
・ドライバーごとに役割分担させるため

DSPが必要な理由1.スピーカー同士で時差を発生させないため

https://youtu.be/a4C5vpiBm4Q?si=C7zdokaUlMM5ifqw

例えば上記画像のように2つのスピーカーを使っているとき、片方のスピーカーだけ大きな音が出るようなことはあってほしくないでしょう。

両方から同じように音を出すために、DSPが使われています。

https://youtu.be/a4C5vpiBm4Q?si=C7zdokaUlMM5ifqw

また部屋の形状やスピーカーの位置によって、音の響き方も変わります。

例えばスピーカーと壁の距離、天井までの距離、床からの距離、スピーカー同士の距離、部屋そのものの大きさなど…

しかし、これらのサイズは使う人によってバラバラです。

そのため、できるだけどの部屋で使っていてもある程度同じように音を鳴らすためにも、DSPが作動しています。

https://youtu.be/a4C5vpiBm4Q?si=C7zdokaUlMM5ifqw

中には、これらの「さまざまな距離」を計測して、その部屋や位置にとって最もベストな音の鳴らし方を自動的に実現するDSPもあります。
Roland SPA-120など

DSPが必要な理由2.ドライバーごとに役割分担させるため

スピーカーを見てみると、円形のパーツ「ドライバー」があることがわかります。

https://youtu.be/a4C5vpiBm4Q?si=C7zdokaUlMM5ifqw

ドライバーには、高音域専用の「ツイーター」、中音域専用の「ミッドレンジドライバー」、低音域専用の「ウーファー」があります。

場合によっては、重低音専用の「サブウーファー」を追加することもあります。

ドライバーごとに音域を分けると、このように再生することができます。

0:43~0:52

What is DSP? Why do you need it?

パソコンやアンプから流れてきた音楽を、周波数帯域(音域)ごとにそれぞれのドライバーに送ることで、それぞれのドライバーが専門としている音域だけを出すことができます。

ドライバーごとに役割分担しているからこそ、スピーカーはキレイに音を出すことができます。

その調整役をしているのも、DSPです。

スピーカーの「DSP」とは?まとめ

以上が「DSPとは何か?」の解説でした。

DSPとは?

スピーカーから出る音の鳴らし方・動作の仕方を調整するソフトウェア

何のために使われる?

できるだけどの環境でもキレイに音を鳴らすため
音ズレを減らす、スピーカーのドライバーごとに鳴らす音域を変えるなど

当サイトでは他にもスピーカーやでオーディオに関する知識をまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

今回は、DTMでおすすめの民族楽器系音源・プラグインをまとめました。通常のポップスやオーケストラではあまり使われない楽器や、非常にニッチな国・地域特有の楽器が使える製品もまとめています。インド・中国・北欧・ケルト系・アラブ・ガムラン系など幅広くご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

ディザリングとは? 2

今回はDTMにおける「ディザリング」についてまとめました。ディザリングは、DTMでは特にマスタリングをするときに重要な工程です。この記事では、ディザリングとは何なのか、そしてマスタリングをするときに気をつけるべきことについてご紹介していきます。

3

今回は、DTMプラグインの中で最も有名な製品の1つであるSpectrasonics社「Omnisphere 3」の新機能と使い方をまとめました。2025年10月に発表された今作ですが、前作の「Omnisphere 2」と何が変わったのか、新機能とその使い方を解説していきます。

4

今回は「カリッとしたボーカルにするためのMIXテクニック」をまとめました。全部で9個あり、組み合わせて使うことで非常に魅力的な音にすることもできます。初心者の方から上級者の方までお試しいただける内容ですので、ぜひご覧ください。

5

今回は、Chris Selimが解説する「マスタリング前に行うミックスの準備方法」をまとめました。マスタリングは楽曲を配信・リリースするための最終段階で、ミックスの後に行われる作業です。 ご自身でミックスとマスタリングを両方行う方も、マスタリングだけ他の人に頼む方も、ミックスの段階でやっておくべきことがわかりますのでぜひ参考にしてください。

6

今回はWaves社のリミッター「Lシリーズ」の違いをまとめました。Waves社はDTMerなら誰もが知っているメーカーですが、同社の人気リミッターのうち、頭に「L」がついた「L1」「L2」「L3」「L4」のリミッターはそれぞれどのような特徴があり、どのように使い分ければよいのでしょうか?

7

今回は「VUメーターの使い方とゲインステージングのやり方」をまとめました。 ミキシングやマスタリングでは「VUメーター」を使うことがありますが、そもそもVUメーターとは何か、なぜVUメーターを使うことが大切なのか、VUメーターの効果的な使い方について解説していきます。

8

今回は「音楽・オーディオにおける真空管(Vacuum Tubes)とは何か?」をまとめました。音楽やオーディオ関連の機材について調べていると「これは真空管だから音がいい」など、「真空管=何だかいいモノ」のような会話を耳にすることもあるでしょう。そこで今回は真空管(チューブ)とは何か、なぜ真空管らしい温かみのある音が出るのかを解説します。

9

今回は、How To Write Songsが解説する「ヒット曲を作るソングライターがやっている7つの習慣」をまとめました。テイラー・スウィフト、エド・シーラン、レディーガガ、ジョン・メイヤー、スティング、ビートルズが実践する習慣もありますので、音楽のプロを目指す方はぜひ参考にしてください。

10

今回は、Waves社のリミッタープラグイン「L4 Ultramaximizer」の新機能と基本的な使い方をまとめました。最新作「L4 Ultramaximizer」は、これまでLシリーズを使ってきた方にもそうでない方にも非常におすすめできるプラグインですので、ぜひチェックしてみてください。

-用語解説