ボーカル・楽器演奏

「ライブで観客にファンになってもらう方法」を海外プロに聞いてみた

バンドでライブをやってるけど、どうやったらお客さんを惹きつけられるステージになるのか知りたい!
シンガーソングライターとしてステージに立っているけど、プロのライブのコツを知りたいな…

このようなお悩みにお答えする内容です。

SpliceがThe Flitch Mobに行った「ライブパフォーマンスをどうデザインするか?」のインタビューをまとめました。

ロサンゼルスを拠点に活動している人気バンドが「The Flitch Mob」です。

彼らのライブパフォーマンスへのこだわりや、お客さんを惹きつけるコツ・マインドセットを教えます!

GoPro Music: The Glitch Mob - LIVE at Red Rocks Ampitheater

ライブで観客にファンになってもらう方法1.ライブを「映画」だと思ってやる

ステージに立ってパフォーマンスをしているというのは、要するに「エネルギーが動く」ということ、そして僕らが常にアプローチする、一番大事なところです。

ライブのセットは、映画や演劇における1つのピースのようなものです。

ドラマをどう作っていくか、どう緊張感を作っていくか、どうクライマックスを迎えるか、どうリスナーたちを落ち着かせていくか、どう盛り上げていくか、どうやって彼らの求めているものをどう与えていくか、彼らが楽しめる「一流のもの」をどうやって見せていくか…

パフォーマンスしたりプレイしたり、音楽にのめり込んだり、我を忘れて没頭できるように、ステージのセットを組みます。

これは、まさに映画と共通しています。

そのため、ライブを映画だと思ってパフォーマンスをしたり、計画を立てることが大切です。

ライブで観客にファンになってもらう方法2.適切なDAWを選び、パフォーマンスレベルを上げる

DAW「Ableton Live」を使うことで、パフォーマンスにおける柔軟性が上がります。

僕らは伝統的なスタイルのバンドではないですから、1人がドラム担当、もう一人がギター担当、のように役割を決めなければいけないわけではありません。

Ableton Liveを使えば担当楽器をローテーションすることができるし、ライブを楽しめるし、好きなように音やパフォーマンスの「パレット」を作ることができます。

僕らが今ライブでやっていることは、Ableton Liveなしではできないことです。

LogicやCubase、Pro Toolsなどほかの DAWで曲を作ったこともありますが、結局Ableton Liveに戻ってきました。

Ableton Liveは、初心者向けの「Intro」、中級者向けの「Standard」、プロ向けの「Suite」の3種類あります。

Ableton Liveを使えば、音楽制作スタジオとライブステージの間の距離が短く感じられるんです。

音を作って機材を切り替えれば、すぐパフォーマンスができる...

Ableton Liveはライブステージと連動しているので、どれだけ多くのコントローラーを使うとしても、一度に操作できてしまいます。

Liveが音楽に関する「ハブ」の役割をしてくれているので、それを使って自分たちがやりたいだけダイナミックでクレイジーにできたり、逆に場所によって、もっと小規模で密度が濃いようにプレイもできます。

生楽器だけでなく、DAWを駆使することでライブパフォーマンスの幅も広がります。

ライブで観客にファンになってもらう方法3.きちんと準備されたスタジオセッションを行う

a

僕らが長年の経験を通して学んだ最も大きなことは、スタジオに行き、準備をするということです。

時間に追われている時は、Dropboxでメンバーとシェアしているテンプレートを使ってセッションを始めます。

Abletonのドラムラックの中にサンプルを入れているのですが、たとえばキックなら、僕らが今まで作った曲で使った基本的なキックのサウンドをすべて整理してあるんです。

これなら、すでにミックス・EQされているいいサウンドのドラムを使い始めることができます。

ドラム以外にも、ベースやプラック系のサウンドなどもベーシックなものを用意しておいて、すぐいい「The Flitch Mobサウンド」で曲作りを始められるようにしています。

これなら、トラックを作ったり、プラグインをトラックにドラッグしたりする必要はありません。

テンプレートを立ち上げれば、すぐに全部使えるようにしておきます。

たまに製作を終えた作品に戻ってサウンドを入れ替えるときもありますが、基本的には音楽に集中し、技術的なことを考えなくてもいいようにします。

「テンプレートを立ち上げたら、すぐに曲を書く準備ができている」という状態にしておきます。

ライブで観客にファンになってもらう方法4.新しい技術を探す・使ってみる

10年後はどう音楽をやっているだろう、リスナーが求めている、リスナーが聞いたことのない音楽はどんなものだろう、どうやって一流の音楽を聴かせ、どうやって新鮮な気持ちになってもらえるのだろうと考えることがあります。

そのため、僕らは常に新しい技術やテクニックを探しています。

テクノロジーは、常にものすごい速さで進化しています。

2018年にツアーをしていたときには、全く新しいショーを開発できるぐらい、1年前にはできなかったことができるようになっていました。

「テクノロジーが全て」というわけではなくて、「音楽を通して楽しむための新しい方法を常に探し続ける」ということが大切です。

ライブで観客にファンになってもらう方法まとめ

以上が「ライブで観客にファンになってもらう方法」でした。

ポイント

  • ライブを「映画」だと思ってやる
  • 適切なDAWを選び、パフォーマンスレベルを上げる
  • きちんと準備されたスタジオセッションを行う
  • 新しい技術を探す・使ってみる

まとめてみると、ライブ中にお客さんと「どう接するか」よりも、「普段からどんな準備をしていくか」に焦点が当てられていることがわかります。

まだやってみたことのない項目があれば、ぜひお試しください。

ちなみに今回の記事にも登場し、多くのバンドがライブパフォーマンスで愛用している「Ableton Live」はこちらから購入できます。

Ableton Liveは、初心者向けの「Intro」、中級者向けの「Standard」、プロ向けの「Suite」の3種類あります。

特にダンスミュージックや打ち込みをしたい人に人気のDAWです。

当サイトでは他にもバンドマン向けの記事をまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

今回は、Waves社のリミッタープラグイン「L4 Ultramaximizer」の新機能と基本的な使い方をまとめました。最新作「L4 Ultramaximizer」は、これまでLシリーズを使ってきた方にもそうでない方にも非常におすすめできるプラグインですので、ぜひチェックしてみてください。

シンセのLFOとは? 2

今回は、Underdog Electronic Music Schoolが解説する「シンセの学び方」をまとめました。この記事では「基礎編」として、シンセを使いこなすために最低限必要な知識をやさしく解説していきます。

3

DTMをしていると、DAWのプロジェクトファイルや作曲に関わる資料が大量に作られてしまい、ファイル探しに難航したり、データを紛失したり、容量がすぐいっぱいになってしまいます。そこでこの記事では、このような「膨大な量のファイルを適切に整理する方法」と「ファイルを守るためのバックアップ術」について解説します。

4

今回は、DTMでおすすめのオーケストラ系楽器がすべて使える音源をまとめました。1つ購入するだけで弦楽器・金管楽器・木管楽器・打楽器すべてが揃うだけでなく、世界中のプロが愛用する高品質の製品ばかりですので、まだお持ちでない方はぜひチェックしてみてください。

5

今回は、これからDTMをはじめたいという方向けに「Amazonで買えるDTM初心者セット」を3つご紹介します。「これからDTMをはじめたいけど、何を買ったらいいかわからない」「とりあえずこれさえ買っておけばOKみたいなセットはない?」このような方のための記事ですので、ぜひ参考にしてください。

6

今回は、Spliceが解説する「自宅の音響を整える方法」をまとめました。スピーカーを使ってDTMをしている音楽のプロが必ず行っているのが、部屋の音響を整えることですが、質がいい吸音材ほど値段が高く、数万〜数十万円する製品も少なくありません。そこでこの記事では、できるだけ安価に音響を整える方法を3つご紹介していきます。

7

今回は「FLUX:: Pure Analyzer Systemの使い方」をまとめました。このプラグインは、世界中の音楽プロデューサー・DTMerに愛用されているアナライザープラグインです。とてもキレイな見た目をしていますが、いったいどのようなプラグインで、どのように活用すればいいのでしょうか?

8

この記事では、AmazonのKindle Unlimitedで読めるおすすめのDTM・作曲関連本をご紹介します。Kindle Unlimitedは、月額1000円程度で対象本がすべて読み放題になるサービスです。月に1冊読めば元が取れるので、2冊以上読むと非常にお得です。ぜひこの機会に登録してみてください!

9

今回は、Cableguys社が解説する「ドラムにパンチを加えるプロのテクニック」をまとめました。ほんの少しの工夫でドラムがかっこよくなるテクニックですので、ぜひお試しください。

10

ボーカルの録音に使うリフレクションフィルターって必要? 何のために使う?今回はこのようなお悩みにお答えする内容です。リフレクションフィルターはどのような効果があるのか?をまとめました。よくアーティストのレコーディング風景で見られるリフレクションフィルターは、マイクの後ろにつけるアイテムですが、この効果をご紹介します。

-ボーカル・楽器演奏