【DTM】ミックス(MIX)はスピーカーとヘッドホン、どっちでやるべき?【ヘッドホン編】

【DTM】ミックス(MIX)はスピーカーとヘッドホン、どっちでやるべき?【ヘッドホン編】
ミキシングをするときは、スピーカーorヘッドホン(イヤホン)、どっちでやればいいの?

 

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

 

Should I mix on headphones or speakers?

 

数々のサンプル・プラグインを販売しているSpliceが解説する「ミックス(MIX)はスピーカーとヘッドホン、どっちでやるべき?」をかんたんにまとめてみました。

 

今回はPart1として、ヘッドホン・イヤホンでミキシングするメリット・デメリットをご紹介します。

 

Part2:スピーカーでミキシングするメリット・デメリット

 

スピーカーでのミキシングとヘッドホンでのミキシングは、それぞれメリットとデメリットがあります。

現時点でどちらか一方しかない持っていない人や、「スピーカーの購入を考えているけど、本当に買った方がいいのか迷っている」という方には非常に参考になりますので、ぜひご一読ください。

 

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はじめに:ヘッドホンでミキシングをしてはいけないの?

 

ネットでは「ヘッドホンでミキシングをしてはいけない!」といった記事をよく見かけますよね。

 

しかし一方で、プロ・アマ問わず多くの人がヘッドホンを持っているのも事実です。

また、プロでも出先でヘッドホンを使ってミキシング・プロデュースを行う人もいます。

 

たとえば人気DJ Skrillexは、ヒット曲「Scary Monsters and Nice Sprites」をヘッドホンを使って制作しています。

 

Skrillex – Scary Monsters And Nice Sprites (Official Audio)

 

ヘッドホンでミキシングするメリット

 

ここからは、ヘッドホンでミキシングするメリットをご紹介します。

ざっくりまとめると、しっかり音響を整えていない部屋でスピーカーを使うのに比べたら、ヘッドホンを使ってミキシングする方が、ミキシングの環境としてはより良いと言えます。

 

メリット1: 低音域の反応がいい

 

特にサブウーファーがない場合には、スピーカーよりもヘッドホンの方がより低音の反応が良く聞こえます。

 

多くの小さなスタジオスピーカーは、オープンなスペースでサブベースを十分に出せるだけのスペックがありません。

一方で、ヘッドホンは耳との距離が物理的に近いことから、低音のモニタリングに関してアドバンテージがあります。

 

メリット2: 部屋の反響音の影響を受けにくい

 

これは、ヘッドホンを使う最大のメリットでしょう。

スタジオモニターを使う場合、スピーカーから出た音だけでなく、部屋の壁や置いてある家具に反射した音も耳に届くことになります。

これは「あなたの耳にどんな音が届くのか?」に大きく影響し、ミキシングの際に正しく音を判断できるかどうかにもつながってきます。

 

プロのスタジオで莫大なお金をかけてこういった反射音の対策をしている(ルームトリートメントができている)のは、これが理由です。

ヘッドホンを使う場合は、音がダイレクトに耳に届きますので、音が壁や部屋にあるモノに反射するといった心配をしなくて済みます。

 

メリット3: 値段がお手頃

 

高クオリティのヘッドホンでも、スピーカーに比べたらはるかにお手頃な値段で買うことができます。

 

メリット4: 持ち運びしやすい・コンパクト

 

言うまでもありませんが、スピーカーを外に持ち出すのはかなり難しいです。

別のスタジオに自分のスピーカーを持っていく、ということができません。

ヘッドホンなら持ち運びができますので、これが可能です。

 

メリット5: 近所迷惑にならない

 

スピーカーを使うと、近所やルームメイトに気を使わなければいけません。

ヘッドホンなら、「自分が出す音がうるさくないか?」と心配する必要がなくなるだけでなく、外からの音を遮断することもできます。

 

ヘッドホンでミキシングするデメリット

 

ここまではメリットをご紹介してきましたが、一方で「ヘッドホンに頼りすぎてはいけない」というのも事実です。

デメリットを紹介していきます。

 

デメリット1: 耳の疲労や音を見落とす可能性がある

 

ヘッドホンを使うと、つい音量を引き上げたくなりがちです。

そして音量を上げたまま長時間聞き続けると、耳の疲労につながります。

 

プラス、音量を上げるだけでなんとなく「音がよくなった」と思ってしまうので、適切な判断ができなくなるのも注意点の一つです。

 

距離と音の減衰の関係

 

ここで一つ覚えておいて欲しいのが、「音源(音が鳴る場所)からの距離が遠いほど、音が減衰しやすくなる」ということです。

言い換えると、音源と耳の距離が近いほど、音は大きく聞こえます。

 

ヘッドホンをしていると、耳とサウンドドライバーの距離はかなり近くなりますから、より耳へのダメージは大きくなります。

ヘッドホンで作業するときは、ヘッドホンを外して耳を休める時間を取り、適切な音量で作業するようにしましょう。

 

ちなみに耳の疲労を避ける方法については、こちらの記事でまとめています↓

作曲・ミキシング(MIX)時の耳の疲労を減らす5つの方法【海外プロが教える】

 

デメリット2: サウンドステージ(スピーカーイメージ)が違う

 

「ヘッドホンは、曲のサウンドステージに違いを生み出す」ということは念頭に置いておきましょう。

ヘッドホンを使うと、音は前からではなく横から聞こえることにあり、スピーカーを使ったときと比べて、ステレオ感に大きな差が出ます。

 

サウンドステージとオーディオ空間は、音楽制作をする上でよく考えておくべき項目の1つです。

 

もちろん、同じ「ヘッドホン」でも、ヘッドホンの種類によってこれらが変わってくることもあります。

ヘッドホンを買うとき・使うときは、「このヘッドホンはこんな音の出方がするんだな」という特色を知っておくことが大切です。

 


 

Part2「スピーカーでミキシングするメリット・デメリット」

 

【DTM】ミックス(MIX)はスピーカーとヘッドホン、どっちでやるべき?【スピーカー編】