【どちらがおすすめ?】ブックシェルフスピーカーとタワースピーカーの違いとは?
- 2024.11.12
- 2024.11.14
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今回は、Andrew Robinsonが解説する「ブックシェルフスピーカー vs タワースピーカー」をまとめました。
ブックシェルフスピーカーは、小さいカラーボックスのような形をしているスピーカーです。
タワースピーカーは、縦長で床に直接置くタイプのスピーカーです。
ホームシアターなどではどちらのスピーカーがいいのか迷ってしまう人も多いようです。
そこでは、ブックシェルフスピーカーとタワースピーカーのどちらを選べばいいのか、それぞれのメリットやデメリットについて解説します。
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ブックシェルフスピーカーとは?
ブックシェルフスピーカーとは、カラーボックスのような少しだけ縦長の長方形をしたスピーカーです。
「スピーカー」と聞いて頭に思い浮かべるのは、このタイプのスピーカーでしょう。
テーブルに置いたり、スピーカースタンドに置いて使います。
ブックシェルフスピーカーは、基本的に2つ~3つの円形の場所があり、上にある小さい円は高音域を出す「ツイーター」、中央もしくは下にある大きな円は「ミッドレンジドライバー(中音域)」「ウーファー(低音域)」と呼ばれます。
「1Wayスピーカー」は円が1つしかなく、「2Wayスピーカー」は上記画像のように「ツイーター+ミッドレンジ・ベースドライバー」の円が2つあるタイプ、「3Wayスピーカー」はツイーター・ミッドレンジドライバー・ウーファーがすべて分かれています。
「リアポート」と「フロントポート」に注意しよう
ブックシェルフスピーカーには、スピーカーの下部に小さい穴が開いている製品があります。
この穴は低音を増幅・再生する役割があり、スピーカーの前面もしくは背面についています。
前面についている場合は「フロントポート」と呼ばれ、前に向かって低音が出るので問題ありません。
しかし、後方についている「リアポート」の場合は後ろの壁に向かって再生されるため、反響で音がボヤけてしまう可能性があります。
そのため、リアポートの場合はスピーカーを壁から離して設置する必要があります。
スピーカーを置く位置(壁からの距離など)に関してはこちらの記事でまとめています↓
ブックシェルフスピーカーのメリット
ブックシェルフスピーカーのメリットは、「置き場所や高さを自由に変えやすい点」と「複数購入してサラウンド環境を整えやすい点」です。
ブックシェルフスピーカーのメリット1:置き場所や高さを自由に変えやすい
スピーカーから出る音は、部屋の形状や広さ、スピーカーの位置によって大きく変わります。
ブックシェルフスピーカーはタワースピーカーよりも小さいため、置く机やスタンドの高さを調整したり、床に置く位置を変えやすいです。
そのため、「その部屋・そのスピーカーにとって最も最適な場所で音を鳴らすことができる」というのがブックシェルフスピーカーのメリットです。
タワースピーカーは製品自体が縦に長く床に置かなければならず、少なくともそれ以上低い位置にすることはできないので、位置の調節が難しくなっています。
ブックシェルフスピーカーのメリット2:複数購入してサラウンド環境を整えやすい
ブックシェルフスピーカーは、タワースピーカーよりもサイズが小さく、複数のスピーカーを同時に使いやすいというメリットもあります。
例えば映画音楽の制作現場では、スピーカーを部屋に何個も置いてサラウンドシステムを使っています。
スピーカーを何個も置けば、一般家庭でも「5.1サラウンド」などで臨場感あふれるサウンドを楽しむことができます。
特に重低音はサブウーファーの位置で低音の聞こえ方が大きく変わるので、サブウーファーの位置を変えやすいというのもブックシェルフスピーカーの大きなメリットです。
サラウンドについてはこちらの記事で詳しく解説しています↓
ブックシェルフスピーカーのデメリット
ブックシェルフスピーカーのデメリットは、「タワースピーカーよりもコストがかかる場合がある」という点です。
タワースピーカーは床に置くだけで完了しますが、ブックシェルフスピーカーはスピーカーの高さを調整するためのテーブルやスタンド購入する必要があります。
せっかくスピーカー自体が安くても、スタンドやテーブルで別途お金がかかってしまうことがあります。
そしてせっかく高価でいいスピーカーを買ったとしても、スタンドの質が悪いとスピーカーの音質を台無しにしてしまうこともあるため、スタンドにもお金をかけなくてはいけないこともあります。
自分が音を聞くときに使うイスの高さやテーブルの高さは人によって異なりますので、自分で距離や高さを計測して購入する必要があります。
タワースピーカー(フロアスタンディングスピーカー)とは?
タワースピーカー(フロアスタンディングスピーカー)とは、細い縦長で床に置くタイプのスピーカーです。
家電量販店のホームシアターコーナーに行くと、このタイプのスピーカーが非常に目を惹きます。
タワースピーカーのメリット
タワースピーカーのメリットは、まさに「オールインワン」でそれだけあればすぐに使えるという点です。
床に置くタイプなので別売のスタンドの購入や細かい場所の調整は必要なく、スピーカー2つ分のケーブルをテレビに繋ぐだけです。
またスピーカー1つで重低音から高音域まですべてカバーしているので、サブウーファーを買わないと低音が全く楽しめない…ということもありません。
そしてこのように音域ごとにドライバーが分けて作られているので、それぞれのドライバーがそれぞれの周波数帯域に集中でき、よりクリアに出すことができます。
そのためアンプやレシーバーを使わずスピーカー本体だけを使って音を出す場合は、ブックシェルフスピーカーよりもタワースピーカーの方が音が遠くに飛びやすい(耳に届きやすい)というメリットもあります。
タワースピーカーのデメリット
タワースピーカーのデメリットは、オールインワンなのでスピーカーの組み合わせを自由に調整できない点と、スピーカーの高さを変えられない点です。
ブックシェルフスピーカーは好きなスピーカーを好きな数だけ、好きな製品を選んで自由に組み合わせることができますが、タワースピーカーは1製品にすべてが入っているため、これができません。
「サブウーファーだけこの製品を使いたい」などはできないので、音が好み出なくなった場合はスピーカーを買い換える必要があります。
また、タワー型なので少なくともスピーカーの高さを低くすることはできないのもデメリットの1つです。
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ブックシェルフスピーカーとタワースピーカー、どちらがおすすめ?
最後に、ブックシェルフスピーカーとタワースピーカーのどちらがおすすめなのかをご紹介します。
・机におけるサイズのスピーカーが欲しい人
・高さや位置を自由に調整したい人
・5.1サラウンドなど、スピーカーを複数使ったサラウンドシステムを楽しみたい人
・使ってみたい製品が複数あり、スピーカーの組み合わせを楽しみたい人
・買ってすぐにサウンドを楽しみたい人
・ケーブルの配線や接続が苦手な人
・部屋の大きさに余裕がある人
音楽制作をやるならブックシェルフスピーカーがいいのか?
ちなみに「作曲などの音楽制作=ブックシェルフスピーカー」というイメージが強いかもしれませんが、プロ仕様のタワースピーカーもありますので、必ずしも「音楽制作をやるならブックシェルフスピーカーの方がいい」というわけではありません。
例えばBowers & Wilkins社のスピーカー「800 Series Diamond」は、ビートルズで有名な「アビーロードスタジオ」を始めとするレコーディングスタジオで使われています。
※こちらのスピーカーは、少し小さい冷蔵庫ぐらいのサイズがあります。
自分の使用用途や使用環境に合わせて選ぶことが大切です。
以上が「ブックシェルフスピーカーとタワースピーカーの違い」の解説でした。
当サイトでは他にもスピーカーやオーディオ機材についてまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓
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