今回は、音楽プロデューサーのOlean’s Houseが解説する「ハウスミュージックのプロデューサーが知っておくべき基本」をまとめました。
ハウスミュージックを作るなら絶対に知っておきたい12の要素をご紹介します。
ハウスミュージックの作り方1.KORG M1のオルガンベース

ハウスミュージックでよく聞くのが、KORG社の「M1」でおなじみのオルガンベースです。
オルガンベースが使われている楽曲としては、Robin S.のヒット曲「Show me Love」が有名です。
オルガンベースはキーボードにもなる
KORG社「M1」の「Organ Bass」というパッチを使うと、先ほどご紹介したようなベースサウンドが使えます。
しかし、これを何オクターブも上げて演奏すると、ハウスミュージックでよく使われるオルガンサウンドになります。
このサウンドで最も有名なのは、Crystal Watersの「Gypsy Woman」でしょう。
他にも、Gems For Jemの「Groove Me」などが有名です。
KORG M1をエミュレートしたプラグインを購入する
KORG社は、M1をはじめとしたKORG社の有名シンセサイザーをプラグイン化したバンドル「KORG Collection」を開発しています。
ハウスミュージックでよく使われているサウンドが大量にGETできますので、非常におすすめです。
ハウスミュージックの作り方2.M1のピアノ
次にご紹介するのは、同じくKORG社「M1」で使えるピアノのサウンドです。
ハウスミュージックで、こんなピアノの音を聞いたことはありませんか?
M1のピアノサウンドも、先ほどオルガンベースのときにご紹介した「KORG Collection」で使うことができます。
ハウスミュージックの作り方3.YAMAHA CP-70
YAMAHA社「CP-70」のピアノも、ハウスミュージックでよく使われる有名なピアノサウンドです。

この製品はもともとエレクトリックピアノとして開発されましたが、どちらかというとクラシックピアノに近いサウンドがします。
YAMAHA社「CP-70」をエミュレートしたプラグイン
YAMAHA社「CP-70」をエミュレートしたプラグインは、Arturia社で開発されています。
単体「CP-70 V」を購入するか、その他の有名キーボード・シンセサイザー音源が大量に収録されているバンドル「V Collection 11 Pro」を購入するのがおすすめです。
(V Collection 11 IntroにはCP-70 Vが収録されていませんので、ご注意ください)
ハウスミュージックの作り方4.RhodesとWurlitzer

エレクトリックピアノとして非常に有名なのが、RhodesとWurlitzerです。
ハウスミュージックでは特によく使われるエレクトリックピアノです。
RhodesとWurlitzerのサウンドが使えるおすすめのプラグイン
RhodesとWurlitzerのサウンドが使えるおすすめのプラグインとして、Rhodes社「Rhodes Wurli」、Spectrasonics社の「Keyscape」、Applied Acoustics Systems社の「Lounge Lizard」の3つがあります。
こんな人におすすめです
本家のサウンドを使いたい方:Rhodes Wurli
ピアノや有名なシンセサイザーの音も使いたい方:Keyscape
コストを抑えたい方:Lounge Lizard
ハウスミュージックの作り方5.Roland社のドラムマシン

ハウスミュージックは、ドラムなしでは成立しないジャンルです。
そんなハウスミュージックでよく使われるドラムサウンドとして、Roland社「TR-808」と「TR-909」が挙げられます。
他にも、同社の「RT-727」「626」「505」が有名です。
おすすめのドラムマシンプラグイン
Roland社が自ら開発したプラグイン版の「TR-808」「TR-909」「TR-707」「TR-727」もあります。
本家が開発しているので、クオリティが保証されています。
Spliceなどでサンプルを探すときは、「808」「909」などの製品名を含んだワードで探すのがおすすめです。
ハウスミュージックの作り方6.Roland TB-303

ハウスミュージックではアシッドなベースサウンドが使われることがあります。
その中でも最も有名なベースシンセサイザーの1つが、Roland社の「TB-303」です。
実はこのシンセサイザーは、もともとは本物のエレキベースのようなサウンドを作るために開発されました。
しかし全く本物に近いリアルな音にならなかったため、開発が中止になりました。
しかし、80年代に入ってアメリカのシカゴでエレクトロニックミュージックが流行り始めると、このシンセサイザーが大人気となりました。
ハウスミュージックの作り方7.フィルター・レゾナンス
アシッドなサウンドを作るために欠かせないのが、フィルターです。
特定の音域をカットするために使われるのがフィルターですが、その際に逆に特定の音域だけを上げることによって、みなさんにおなじみのアシッドなサウンドにすることができます。
特に重要なのが「レゾナンス」のパラメーターです。
プラグインによっては、レゾナンスやフィルターのかかり方が視覚的にわかりやすく表示されるものと、そうでないものがあります。
例えばu-he社「Diva」のようなアナログシンセサイザーをエミュレートしたプラグインは、ツマミやフェーダーがあるだけでグラフが表示されないことが多いです。
自分が使っているプラグインやシンセサイザーがどちらのタイプなのかを理解しながら、音作りをしていきましょう。
ハウスミュージックの作り方8.FMサウンド(LatelyBass)

ハウスミュージックでよく見られるのがFMシンセサイザーのサウンドです。
その中でも特に有名なのが、YAMAHA社「TX81Z」の「LatelyBass」と呼ばれるサウンドです。
(YAMAHA社「DX7」でも同様のサウンドを使うことができます)
このプリセットは、ベースだけでなくリードやコード系楽器としても使えます。
例えばLil’ Louisの「French Kiss」やLiquid Earthの「Twisted Metal」でもLatelyBassのプリセットを使ったサウンドが使われています。
「LatelyBass」のサウンドが使えるおすすめプラグイン
YAMAHA社「DX7」は非常に有名なシンセサイザーで、LatelyBassのサウンドを使うことができます。
DX7をエミュレートしたおすすめプラグインとしては、Arturia社の「DX7 V」があります。
先ほどご紹介したKORG社「M1」やRhodes、Wurlitzerのサウンドも使えるお得なバンドル「V Collection Pro」を購入すると非常にお得です。
ハウスミュージックの作り方9.アディティブシンセシス(加算方式)
アディティブシンセシス(加算方式)は、音をどんどん重ねていくことで音を作っていく方法です。
アディティブシンセシスのおかげで、例えばこのようなユニークなベースサウンドも作ることができるようになりました。
アディティブシンセシスを採用したシンセサイザーとしては、KAWAI社「K5」などがあります。
ちなみにアディティブシンセシスとは逆のサブトラクティブシンセシス(減算方式)についてはこちらの記事で解説しています🔻
KAWAI社「K5」のサウンドが使えるおすすめプラグイン
アディティブシンセシスを採用したシンセサイザーとして有名なKAWAI社「K5」をエミュレートしたプラグインの中では、Tracktion社の「RetroMod Digital 1」がおすすめです。
ハウスミュージックの作り方10.Roland JUNO-6
減算方式のシンセサイザーを使うことにより、シンセサイザーの音色の幅はさらに広がりました。
特にRoland社の「JUNO-6」は非常に有名です。
また、JUNO-6のスクウェア波(Square)にコーラスエフェクトを加えたサウンドも魅力的です。
ノコギリ波(Saw)とコーラスエフェクトを使ったサウンドも、よく耳にするでしょう。
Roland JUNO-6のサウンドが使えるおすすめDTMプラグイン
Roland JUNO-6のサウンドが使えるおすすめDTMプラグインとして、Roland社「JUNO-106」とArturia社「Jun-6 V」が挙げられます。
Arturia社の「Jun-6 V」単体でも購入できますが、この記事でご紹介しているその他の有名シンセサイザーも収録されているお得なバンドル「V Collection 11 Pro」を購入するのがおすすめです。
ハウスミュージックの作り方11.Moogのベース・シーケンス
Moogのベースサウンドも、ハウスミュージックではよく聴くサウンドです。
また、ピコピコ動き回るようなシーケンスサウンドもよく聴くでしょう。
Moogのサウンドが使えるおすすめDTMプラグイン
Moogのサウンドが使えるおすすめDTMプラグインとして、Universal Audio社の「Moog Minimoog」とArturia社の「Mini V」が挙げられます。
どちらも単体でも購入できますが、この記事でご紹介しているその他の有名シンセサイザーも収録されているバンドル「V Collection 11 Pro」を購入すると非常にお得です。
ハウスミュージックの作り方12.サイン波
最もシンプルでありながら、最もよく使われるサウンドの1つがサイン波です。
高い音域でも低い音域でも使うことができます。
低い音域の場合は音が聞こえにくくなるので、ディストーションをかけると倍音が増えて聞こえやすくなります。
また、コード系楽器としてサイン波を使うこともできます。
実は、このシンプルなサイン波のピッチを高速で落ちるように設定すると、バスドラムのような音になります。
逆に、ピッチをとてもゆっくり上げるように設定すると、おもしろいFXサウンドを作ることができます。
サイン波はさまざまなシンセサイザーで使うことができますが、特に現代のポップスやダンスミュージックで使われるシンセサイザーを使うと、サイン波にさまざまなエフェクトをかけることができます。
サイン波が使える&音作りが楽しめるシンセサイザーはこちらでご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください🔻
以上が「ハウスミュージックの作り方 12の基本要素」でした。
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