ソフト・プラグイン・機材

【DTM】Stream Deckを使って作曲&打ち込み効率を10倍上げる方法

今回は、Dory Videoが解説する「Elgato社のStream Deckを使って音源のアーティキュレーションを切り替える方法」をまとめました。

この記事では、そもそも「Stream Deck」とは何か、DTMではどのように活用できるのかをご紹介します。

特にストリングスやブラスなどの打ち込みをもっとスムーズにしたい方は必見です!

Elgato社「Stream Deck」とは?

Elgato社「Stream Deck」は、任意のショートカットコマンドをボタンに割り当てることができるアイテムです。

机の上に置けるコンパクトなサイズですが、ボタンがたくさん付いていて、そのボタン1つ1つにパソコンのあらゆる動作を割り当てることができます。

例えば、このような動作を割り当てることができます。

・パソコンの音量を上げる/下げる
・任意のアプリケーションを開く/閉じる(DAWを開く/閉じるなど)
・音声の出力先を変更する(スピーカーから音を出す、ヘッドホンから音を出すなど)

また特定の動作を行うだけでなく、「パソコンのバッテリー残量を表示する」「時計を表示する」など、表示専門の機能を割り当てることも可能です。

さらに、ボタンに表示する画像も自由に変えることができるので、アプリのアイコンを表示したり、色合いやデザインを統一して見やすくすることもできます。

「ボタンが8つしかなければ最大8個のショートカットしか使えないのか」と思うかもしれませんが、フォルダ機能があるため「YouTube関連のショートカットを8つ」「DAW関連のショートカットを8つ」など、非常に多くのショートカットを使うことができます。

「Stream」という名前の通り、ネット配信をしているユーザーに愛されている商品なのですが、このアイテムを活用するとDTMの作業効率を上げることができます。

よくあるDTM打ち込みの悩み:アーティキュレーションの切り替えが面倒くさい

プロの音楽家になるには

特にストリングス(弦楽器)や金管楽器・木管楽器は、スタッカートやレガート、フォールなど様々な奏法があるため、音程を打ち込むだけでなく、アーティキュレーションの切り替え情報も打ち込む必要があります。

しかし、多くの音源ではアーティキュレーションの切り替えを非常に低い音程(C-1やD#0など)で行います。

そのため、MIDIキーボードでメロディーを弾きながらアーティキュレーションのスイッチも同時に切り替えたい場合は、88鍵のキーボードでないと難しいでしょう。

鍵盤の数が足りないと、メロディーを弾いた後にアーティキュレーションを書き直したり、トランスポーズボタンでオクターブ上下させる必要があるからです。

また「どの音源を使っているとき、どの鍵盤がどのアーティキュレーションなのか」を覚えるのも大変です。

そのため、アーティキュレーションの切り替えはDTMerにとって大きな悩みの1つでもあります。

DTMでStream Deckを活用する方法:アーティキュレーションの切り替えをショートカット化する

https://www.elgato.com/us/en/p/stream-deck-mk2-black

DTMでStream Deckを活用する方法の1つが「アーティキュレーションの切り替えをショートカット化すること」です。

Stream Deckを使えば、前述のような打ち込みの悩みが解消され「どの音源でもワンタッチでアーティキュレーションを簡単に切り替える」という夢のような環境を実現できます。

Stream Deckを使ったストリングスのアーティキュレーション切り替えの例1

例えば、Spitfire社「ALBION ONE」のブラス(金管楽器)のアーティキュレーションをStream Deckで切り替えたい場合の例をご紹介します。

https://www.youtube.com/watch?v=I3xdRP1rfgI

この音源は、C-1~Eb-1までの間がアーティキュレーションの切り替えスイッチになっています。

画像下部にある鍵盤の左にある赤い部分がアーティキュレーションスイッチで、右側の青い部分が実際に音を鳴らすことができる鍵盤です。

アーティキュレーションスイッチが最低音の部分に固まっているので、この音源で実際に音を出しながらアーティキュレーションの切り替えを同時に行うためには、88鍵盤のキーボードでないと厳しいでしょう。

こんなときに使えるのが、Stream Deckです。

Stream Deckであらかじめ「C-1」から「C0」までの低い音を、それぞれボタンに割り当てておきます。

このようにすると、キーボードを弾きながらボタン1つでアーティキュレーションを切り替えることができます。

3:08~3:35

Using an Elgato Stream Deck to switch Virtual Instrument Articulations

Stream Deckを使ったストリングスのアーティキュレーション切り替えの例2

https://www.youtube.com/watch?v=I3xdRP1rfgI

次は、Spitfire社「BBC Symphony Orchestra」のストリングス(弦楽器)のアーティキュレーションを切り替える例です。

この音源では8つのアーティキュレーションがありますが、いずれもC-1からG-1までの間に割り当てられています。

しかし、Stream DeckにあらかじめC-1からC0までの1オクターブ分のスイッチを割り当てていますので、8つのアーティキュレーションをボタン1つで切り替えることができます。

5:00~5:09

Using an Elgato Stream Deck to switch Virtual Instrument Articulations

フォルダー機能と画像を使うと打ち込み効率が10倍アップ!

Stream Deckでは、複数のショートカットを1つのフォルダーにまとめることができます。

そのため、例えば以下のように画像を使いながらフォルダー分けてショートカットを管理すれば、音源ごとにショートカットを切り替えることができます。

https://www.youtube.com/watch?v=I3xdRP1rfgI

・BBC W Symphony Orchestra ストリングス用
・BBC W Symphony Orchestra 木管楽器用
・BBC W Symphony Orchestra 金管楽器用
・IK Mulmedia社「MODO Bass」用
・C-1からC0までのキースイッチ
・C0からC1までのキースイッチ
・DAW「Cubase」を開く/閉じる

など…
※音源の名前や内容が分かるようなアイコンにするとベター

https://www.youtube.com/watch?v=I3xdRP1rfgI

・レガート
・ロング
・スタッカート
・マルカート
・p(小さな音量に切り替え)
・pp(やや小さな音量に切り替え)

など…
※アーティキュレーションの名前や内容が分かるようなアイコンにするとベター

アーティキュレーション切り替えの例(5:56~6:22)

Using an Elgato Stream Deck to switch Virtual Instrument Articulations

強弱記号(音量切り替え)の例(6:59~7:12)

Using an Elgato Stream Deck to switch Virtual Instrument Articulations

同じメーカーの製品や同じ製品内のプリセットであれば、アーティキュレーションの場所(鍵盤の位置)が統一されていることもあります。

そのため、アーティキュレーションのショートカットを1つ作ってしまえば別の製品・プリセットでそのまま使えることもありますので、非常に便利です。

Stream Deckを使って作曲&打ち込み効率を10倍上げる方法まとめ

以上が「Stream Deckを使って作曲&打ち込み効率を10倍上げる方法」でした。

今回はアーティキュレーションを変更する例をご紹介しましたが、もちろんDAW以外のアプリケーションでも使えますので、使い方は無限大です。

DTMに限らず、作業効率を上げたい方はぜひチェックしてみてください。


人気記事

1

今回は「UAD社「Apollo Twin X」は高いけど買うべき10の理由」をまとめました。他社では2万円程度の製品がある中で、Apollo Twinは約10万~20万円です。この記事では、Apollo Twinは値段相応の価値があるのかについて解説します。

2

今回は、MIX師やMIX初心者の方が持っておくと便利なおすすめのプラグインを3つご紹介します。プリセットを選ぶだけでプロレベルのサウンドにできる、まさに「5秒でMIXが終わるプラグイン」をご紹介します。

3

今回は「DTMで挫折しない学習方法」をまとめました。音楽理論や機材の使い方で挫折しやすいDTMですが、どのように学習すれば挫折せずに済むか&効率よく学習できるのかを6ステップに分けて解説します。

4

今回は、DTMで伝説と言われているEQの1つ「Pultec EQ」の魅力と使い方ついてまとめました。なぜこのEQが世界中で使われているのか、Universal Audio社のプラグインを使いながらその魅力と使い方をご紹介します。

5

今回は、SynthHackerが解説する「2024年を制するボーカルチョップトリック」をまとめました。ボーカルチョップは、フューチャーべース(Future Bass)やEDMなどによく使われるボーカルテクニックで、とてもかっこいいアレンジ方法の1つです。この記事では、誰でも無料でイマドキのかっこいいボーカルチョップを作るコツをご紹介します。

6

今回は「絶対に買って損しない、おすすめDTM音源・プラグイン」をまとめました。特に多くの音楽プロデューサーに愛用され、世界中でベストセラーになり、買っても絶対に損しないと思えるプラグインはかなり絞られます。ここでは初心者からプロまで使えて「これさえ買っておけば問題なし」と断言できる「世界で愛用されているおすすめDTM音源・プラグイン」をご紹介します。

7

今回はボーカル定番マイク「SM7B vs SM58」をまとめました。ボーカルやギターのレコーディングによく使われるのが、SHURE社のSM7BとSM58です。どちらも超定番のマイクですが、一体何が違うのでしょうか?この記事ではそれぞれの特徴をじっくりご紹介しながら、どちらのマイクを選ぶべきか、その基準を解説します。

8

今回はChris Selimが解説する「1176コンプレッサーの使い方」をまとめました。 「有名なコンプレッサー」としてよく名前が挙げられる製品の1つが「1176コンプレッサー」です。この記事では、なぜこのコンプレッサーは世界中のDTMerに愛されているのか、その魅力と使い方を解説していきます。

9

今回は、DTMで挫折する人の共通点5つをまとめました。「今年こそDTMをマスターするぞ!」「今年こそ曲を作りまくるぞ!」と意気込んでも、結局1ヶ月も経たないうちに挫折してしまう方も少なくありません。今回はこの理由と対処法をご紹介します。

10

DTMをしていると、DAWのプロジェクトファイルや作曲に関わる資料が大量に作られてしまい、ファイル探しに難航したり、データを紛失したり、容量がすぐいっぱいになってしまいます。そこでこの記事では、このような「膨大な量のファイルを適切に整理する方法」と「ファイルを守るためのバックアップ術」について解説します。

-ソフト・プラグイン・機材