マスタリングのコツ

【ミックス・マスタリング】アルバム全曲のLUFS(ラウドネス)を統一する方法

Mastering with LUFS | Match Loudness of any Song

今回は、オーディオエンジニアのSean Divineが教える「複数楽曲のLUFS(ラウドネス)を統一する方法」をまとめました。

例えば曲のアルバムには複数の楽曲が入っており、「1曲目から最後の曲まで通して聴く」というリスナーもいます。

そんなリスナーのためにも、LUFS(ラウドネス)はできるだけ統一して聞きやすくした方がよいでしょう。

それでは、アルバムに入っている楽曲のように、複数の楽曲のLUFSを統一してマスタリングするにはどうしたらいいのでしょうか?

3曲のラウドネス(LUFS)が異なっている例

まずはじめに、こちらの3曲のVerse(Aメロ)をお聞きいただきます。

メーターを見るとお分かりの通り、3曲ともラウドネスが異なっています。

0:58~1:36

Mastering with LUFS | Match Loudness of any Song

特に、3曲目の楽曲はラウドネスが大きく聞こえます。

今のままでは、3曲ともラウドネスが全く違うので音量がガタガタに聞こえてしまいます。

複数の楽曲のラウドネスを揃える方法:魔法のツール「Ozone」

複数の楽曲のラウドネスを揃えるには、iZotope社「Ozone」を使うのがよいでしょう。

Ozoneの「Maximizer」の左下には「Target LUFS」の設定欄があり、ここでかんたんにラウドネスを統一することができます。

https://youtu.be/-JN3mH51Ur4?si=8stA9m-UYkoYYm9u

ここからLUFSをいくつにしたいかを設定します。

試しに、今回は-11 LUFSにしてみます。

https://youtu.be/-JN3mH51Ur4?si=8stA9m-UYkoYYm9u

「Learn Threshold」をクリックすると、文字が青く点灯します。

この状態で曲を再生すると、設定したTarget LUFSになるように、Thresholdが自動的に設定されます。

つまり、これだけで-11 LUFSになるようにしてくれるのです。

そのため、各楽曲のプロジェクトファイルにおいて、Stereo Out(マスターバス)の最後にOzoneを追加し、任意のLUFSになるように設定してから楽曲をバウンスすればOKです。

iZotope社「Ozone」を購入する方法

iZotope社「Ozone」はサウンドハウスやPlugin Boutiqueなどで購入できます。

今回ご紹介した「Maximizer」はどのバンドルでも利用できますので、初心者の方は「Elements」、中級者以上の方は「Standard」か「Advanced」をおすすめします。


以上が「アルバム全曲のLUFS(ラウドネス)を統一する方法」でした。

当サイトでは他にもマスタリングやラウドネスに関する情報をまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

今回は「FLUX:: Pure Analyzer Systemの使い方」をまとめました。このプラグインは、世界中の音楽プロデューサー・DTMerに愛用されているアナライザープラグインです。とてもキレイな見た目をしていますが、いったいどのようなプラグインで、どのように活用すればいいのでしょうか?

2

今回は、音楽プロデューサーのBig Zが解説する「史上最もパワフルなプラグインはこれ?」をまとめました。実際にBig ZがCableguys社「ShaperBox3」をどのように活用しているのか、おすすめの使い方を5つご紹介します。

3

今回は、Doctor Mixが解説する「歴代のシンセサイザーTOP10」をご紹介します。みなさんがよく耳にする「あの音」は、実はこれらのシンセサイザーの音かも…!?「聞いたことある!」「あの音って、このシンセの音だったんだ!」と驚くこと間違いなしです!

4

今回は音楽プロデューサー・オーディオエンジニアのJustin Collettiが解説する「音をもっと左右に広げる方法」をまとめました。Justinは音楽プロデュース、ミキシングエンジニア、マスタリングエンジニアなど、幅広い分野で活躍しています。そんな彼が、DTMで音を左右に広げる方法を5つ解説します。

5

今回は、DTMでおすすめのオーケストラ系楽器がすべて使える音源をまとめました。1つ購入するだけで弦楽器・金管楽器・木管楽器・打楽器すべてが揃うだけでなく、世界中のプロが愛用する高品質の製品ばかりですので、まだお持ちでない方はぜひチェックしてみてください。

ファンクとは? 6

今回は、Antoine Michaudが解説する「Add9コードとMaj9コードの違い」をまとめました。どちらもコードネームに「9」が付いていますが、一体何が違うのでしょうか?「Add11とMaj11」「Add13とMaj13」の違いなども同様の考え方で見分けられます!

7

今回はFabfilterが解説する「ドラムミックスに使えるサイドチェインのコツ」をまとめました。例えばドラム全体をまとめたグループをミックスするとき「スネアの高音域を足したいけど、シンバルとハイハットの高音域は足したくない」ということがあるでしょう。そんなときPro-MBを使えば、スネアの高音域だけをブーストできます!

8

当サイトのnoteアカウントにて「楽曲のサビ・Aメロ・Bメロ・Cメロ・ポストコーラス・イントロ&アウトロの作り方」をそれぞれアップしました。 「曲を作るときに何から始めたらいいかわからない」「 ...

9

今回は、Mastering.comが教える「もっと早く知りたかったミックスのコツ13選」をまとめました。この記事・Part1では「1~3個目のミックスのコツ」をご紹介します。解説者本人が「何で誰も教えてくれなかったの?」「これを知っていれば、ものすごく時間を節約できたのに…」と思うほど重要なTipsが満載です!

10

今回はAdam Audio社とIn The Mixが解説する「スピーカーは縦置き or 横置きのどちらがいいのか?」をまとめました。 多くのスピーカーは正方形ではなく長方形であることが多いですが、縦置 ...

-マスタリングのコツ