コード進行

借用和音・モーダルインターチェンジとは?使い方は?【概要編】

「借用和音」「モーダルインターチェンジ」って何?どんな時に使えるの?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

The Jazz Piano Course: Modal Interchange (Borrowed Chords) Simply Explained! (Lesson 6)

数々の音楽チュートリアル動画をアップしているMangoldProjectが解説する「ジャズピアノ モーダルインターチェンジ(借用コード)をシンプルに解説」をまとめました。

この記事ではそのうち、借用和音・モーダルインターチェンジの概要についてまとめています。

実際によく使われるパターンは「実践編」のコチラで紹介しています

はじめに:パラレルキーとは?

借用和音とモーダルインターチェンジについて学ぶ前に、まずは「パラレルキー」につい少し解説します。

パラレルキーは、同じルート音を持つスケールのことです。

たとえばCメジャースケールのパラレルキーは「Cマイナーキー」です。

CメジャーキーとCマイナーキー
C Major Scale – C Natural Minor Scale | Liberty Park Music

モードにおいても同じで、例えばCリディアンモードは「Cメジャースケールのパラレルモード」と言うことができます。

Cリディアンモード
basicmusictheory.com: C lydian mode

モーダルインターチェンジ・借用和音(借用コード)とは?

それでは、本題の「モーダルインターチェンジ」と「借用和音」について解説します。

まずモーダルインターチェンジとは、「パラレルキーで使われるコードを借りてくること」を指します。

そして、そこから借りてきたコードのことを「借用和音」、もしくは「借用コード」といいます。

たとえばCメジャーキーで曲を作っているとき、CマイナーキーやCリディアンモードのダイアトニックコードを「借りてきて」、その曲で使うことができるのです。

ルート音が同じなら、どのスケールからコードを借りてきてもOKです。

モーダルインターチェンジの実際の例を見てみよう

それでは、実際にどのようにモーダルインターチェンジができるのか、例を見てみましょう。

まずは、Cメジャースケールの音階と、ダイアトニックコードを確認します。

借用和音・モーダルインターチェンジとは?使い方は?
画像:動画より

では次に、Cハーモニックマイナースケールの音階とダイアトニックコードを確認してみましょう。

借用和音・モーダルインターチェンジとは?使い方は?
画像:動画より

ご覧の通り、Cハーモニックマイナーキーは、Cメジャーキーにはないコードを使っています。

そして、Cメジャーキーの曲でモーダルインターチェンジをする場合は、このCハーモニックマイナーキーのダイアトニックコードを使うことができるのです。

モーダルインターチェンジは「自由すぎる」?

さて、モーダルインターチェンジでは「パラレルキーからコードを借りてくる」と解説しました。

ではCメジャーキーのパラレルキーは、実際にいくつあるのでしょうか?

Cナチュラルマイナーキー、Cハーモニックマイナーキー、Cリディアンモード、Cドリアンモード、Cフリジアンモード…

モードも合わせると、かなり多いです。

そして、それぞれフラットやシャープの数も違いますから、使っているコードも違います。

つまり、「借りてこれるコードが多すぎる」ということになります。

モーダルインターチェンジはよく使われる手法を知っておくと便利

モーダルインターチェンジはあまりにも自由度が高いので、「どのコードを使えばいいの?」「どんな時にどのコードを使うとどういう響きになるの?」と、混乱してしまう人もいるでしょう。

そのため、モーダルインターチェンジにおいては「よく使われる方法を知っておく」ということがとても重要です。

こうすれば、混乱することなく、モーダルインターチェンジをとても効果的に曲に活かせるのです。

それではここからは、どのパラレルキーから、どんな役割のコード(トニック、ドミナント、サブドミナントなど)なのかも示しながら、よく使われる借用和音を解説していきます。


つづき「実践編」はこちら↓


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