CメジャーキーとAマイナーキーって、どう違うの?
聞き分け方はある?
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
オンラインギターレッスンを行なっているSignals Music Studioが解説する「レラティブモード~CメジャーとAマイナーは同じなのか?~」をまとめました。
「Cメジャーキーの平行調はAマイナーキー」というのは、聞いたことのある方も多いでしょう。
しかし、どちらも全く同じ音「ドレミファソラシ(C,D,E,F,G,A,B)」を使っています。
一体何が違うのでしょうか?
また、何が「これはCメジャーキーだ」「これはAマイナーキーだ」と決定づける要素になるのでしょうか?
キーとなるのは「中心の音」
結論から言うと、その曲のキーが何なのかを決定づける要素となるのは「トーナルセンター(Tonal Center)」です。
つまり「中心の音が何になるのか?」がポイントです。
これをご理解いただくために、まずはこちらをご覧ください。

画像:動画より
「CDEFGAB」の音をランダムに鳴らしている例です。
さて、これだけを見て「これが何キーなのか?」がわかるでしょうか?

画像:動画より
楽譜にはフラットもシャープもついていないので、Cメジャーキーかもしれませんが、Aマイナーキーかもしれません。
はたまた、同じ「CDEFGAB」を使うFリディアンモードかもしれません。
しかし音がランダムに鳴っているので、どちらかわからないでしょう。
中心の音で響きが変わる
「メジャーキーは明るい感じ」「マイナーキーは暗い感じ」というのは、みなさんもよく耳にしたことがあると思います。
つまり、この「CDEFGAB」を使いながらCを中心に使うと「明るい感じ=Cメジャーキー」になり、Aを中心に使うと「暗い感じ=Aマイナーキー」になるのです。
では実際に、ベースでルート音をCにして演奏した時と、ルート音をAにした時で聞こえ方がどう変わるのか、聞き比べてみましょう。
Aをたくさん使っているので、Aマイナーキーのように聞こえます。
Fを中心としており、Fリディアンモードで使うコードを使っているので、Fリディアンに聞こえます。
Dを中心にしているので、Dドリアンスケールに聞こえます。
Eを中心にしているので、Dフリジアンスケールに聞こえます。
Gを中心にしているので、Gミクソリディアンスケールに聞こえます。
Bを中心にしているので、Bロクリアンスケールに聞こえます。
Cを中心にしているので、Cメジャースケール(Cアイオニアンスケール)に聞こえます。

画像:動画より
このように、同じ「CDEFGAB」の音を使っていても、中心の音を変えるだけで別のスケールに聞こえるのです。
たとえば「CDEFGAB」を使いながら…
Cを中心音にすればCメジャースケール(Cアイオニアンスケール)
Dを中心音にすればDドリアンスケール
Eを中心音にすればEフリジアンスケール
Fを中心にすればFリディアンスケール
Gを中心にすればGミクソリディアンスケール
Aを中心にすればAマイナースケール(Aエオリアンスケール)
Bを中心にすればBロクリアンスケール
このように聞こえるようになります。
もちろん、使われているコードも考慮する必要があります。
しかし多くの場合は、「トーナルセンター(中心音)がどこか?」で響き方、キーが変わるのです。
キーを見極めるときは、ぜひこちらに着目してみてください。
ちなみに今回出てきた「モード」についての解説は、こちらにまとめています↓