今回は、Native InstrumentsとBen Cantilが解説する「Glitch Hop(グリッチホップ)の作り方」をまとめました。
この記事では「作り方編」として、Glitch Hopとは何か、このジャンルのはじまりから音楽的な特徴を解説します。
Glitch Hop(グリッチホップ)とは?

Glitch Hop(グリッチホップ)とは、1990年後半に人気を集め始めた音楽ジャンルです。
特にEDM界隈で人気が出始め、EDMのサウンドとグリッチ、そして従来のヒップホップのリズムを融合させたようなリズムが融合しているのが特徴的です。
より具体的に言えば、
・EDMのようなキラキラしたようなサウンド
・EDMのような激しいサウンド
・Glitchのエフェクト
・HipHopのリズム
・おおよそBPM80~100程度
一言で言えば「EDM + Glitch + HipHop」となるでしょう。
Glitch Hopの楽曲の例
Glitch HopとDubstepはどう違うの?

Glitch HopとDubstepは、かなり近いジャンルと言えます。
音楽ジャンルには明確な定義がないので線引きが難しいのですが、Dubstepの影響を受けているジャンルであると言うことは確かでしょう。
言い換えれば「同じ遺伝子を持っている」と言うことができ、例えば両方ともHipHopのリズムを使っている点は共通しています。
しかし、Glitch Hopの方が「サンプル」を多用して制作していることが多いのに対し、Dubstepの方は音を「プログラム」して作っている傾向にあります。
初期のGlitch Hopは古いビニールレコードの楽曲をサンプリングして作っており、その楽曲の多くはスイングのリズムがあったため、Glitch Hopもリズムをスイングさせている傾向にあります。
最近の比較的新しいGlitch Hopでも、スイングのリズムを使っている楽曲が多数あります。
つまり、Glitch HopとDubstepには共通点はありますが、「全く同じではない」と言えます。
Glitch Hopは「実験的・独創的な音楽」

Glitch Hopは、ある程度決まった型があるようなジャンルではなく、どちらかというと実験的で、独創性のある音楽が特徴です。
しかし、闇雲に意味のわからないサウンドやリズムにすると音楽として成立しないので、「耳慣れた要素」と「新しいサウンド」の塩梅を絶妙に調整する必要があります。
これは、Glitch Hopを作る難しさの1つと言えるでしょう。
以上で「概要編」の解説は終了です。
次回は「作り方編」として、実際のGlitch Hopの作り方を徹底解説していきます↓