今回は、imamusicmogulが解説する「Zeddスタイルのシンセサウンドの作り方」をまとめました。
いくつかのプラグインを使って、このようなサウンドを作ります。
Zedd系シンセを作るための使用音源

今回使う音源は、Logic Pro付属のシンセ「ES2」です。
このシンセはサイン波やノコギリ波などを出せる非常にシンプルなシンセです。
そのため、Logicをお持ちでない方はMassiveやSerumなどの別のシンセを使ってもOKです。
Zeddのようなシンセ音を作る手順
手順は全8ステップ、5分でできます。
Zedd系シンセを作る手順1.ベーシックなAnalog Saw(ノコギリ波)を用意する

まずはベーシックなAnalog Saw(ノコギリ波)を用意します。
ES2の場合は、プリセットから「Tutorial Settings」→「Analog Saw Init」を選びます。
Zedd系シンセを作る手順2.Legatoを設定+同時発音数を1にする

Voice(Stack、Unison)などを設定する欄で「Legato」を選択できる場合は「Legato」にします。
そして、Voice数(Stack数、Unison数)は「1」に設定し、同時発音数を1にします。
より太い音にしたい場合は、Voice数を2以上に設定したり、Detuneを増やして音に広がりを加えてもOKです。
Zedd系シンセを作る手順3. フィルターでCut Offする

フィルター欄で、少しだけCut Offします。
シンプルなノコギリ波は高音域がとてもたくさん含まれているので、Cut Offをして高音域を削り、耳が痛くないような音にします。
Zedd系シンセを作る手順4. ステレオディレイを追加する
ここからは、エフェクトを追加していきます。
まずはステレオディレイです。
(今回はLogic Pro付属のディレイプラグインを使っていますが、もちろん他のプラグインでもOKです)

はじめに1/8 Note Dotted(付点8分音符)を選びます。
これで曲に合わないなと思ったら、「Leftを1/4、Rightを1/8」など、別の設定にしてみましょう。
また、ディレイ音が大きすぎる場合はMixの値を下げます。
ディレイ音が長く続きすぎると感じた場合は、Feedbackを下げてみましょう。
Zedd系シンセを作る手順5. EQを設定する
よりきらびやかなサウンドにするために、EQを使います。

- 200kz以下のLow(低音)をカット
- 中域〜高域を広く浅く削る
- 10khz付近を上げてきらびやかなサウンドに
これで、シンセの存在感は維持しながら、ボーカルを邪魔しないシンセサウンドにすることができます。
Zedd系シンセを作る手順6. ステレオイメージプラグインを使う
より広がりのあるサウンドにするために、ステレオイメージプラグインを使います。
今回はLogic Proに付属しているModulation Spreaderを使います。
(Logicの場合は、プラグイン一覧のうちModulation>Spreaderで選べます)
プラグインを立ち上げただけでも、すでに広がりのある音になります。
Zedd系シンセを作る手順7. リバーブを追加する
次はリバーブをSendで追加します。

新規オグジュアリートラック(Aux)を作成し、リバーブプラグインを追加します。
(Logicの場合は「Space Designer」)
Send(Aux)を使えばリバーブ音にEQをすることも可能なので、この方法がおすすめです。
リバーブのSendを作ったら、シンセ(ES2)のSendにこちらのリバーブ用Auxを割り当てます。
リバーブプラグインでは、Large(広いスペース)のプリセットを使ってみましょう。
(プリセット一覧>Large>Hall>04 7s Prison Main Floor)
あとは、Dry/WetやMixを使ってリバーブ音の量を調整します。
Zedd系シンセを作る手順8. リバーブ用EQを追加する

さきほどリバーブをかけたことにより、Low(低域)が少し増えてしまいました。
そこで、リバーブのAuxトラックで、リバーブプラグインの下にEQを追加します。
Lowをカットし、ボーカルと被りそうな中域〜高域を薄く下げます。
完成!
これでZeddっぽいサウンドに仕上げることができました。
これまで追加したエフェクト類をバイパスにした状態とそうでない状態を比べると、どれだけサウンドが変わったか確認できます。
よりZeddっぽい音作りを学ぶために
こちらの書籍では、Zeddのようなクラブサウンドを作るためのコツが多数掲載されています。
クラブサウンドに特化した書籍はなかなかありませんので、この機会にぜひ入手しましょう。