ソフト・プラグイン・機材

【DTM】Auto-Tune Proの使い方【AUTOモード】

Auto-Tuneってどうやって使えばいいの?
プロみたいに細かくキレイにボーカルを修正するにはどうしたらいい?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

How To Use Auto-Tune For Natural Pitch Correction (or an effect) - RecordingRevolution.com

The Recording Revolutionが解説する「Auto-Tuneの使い方」をまとめました。

この記事でご紹介するのは、自動でピッチ補正・ケロケロができるオートモード(Auto Mode)の使い方です。

GRAPHモードの使い方

Auto-Tuneの「AUTOモード」を開くには?

Auto-Tuneを立ち上げるとデフォルトで開かれるのがAUTOモードで、このような画面です。


https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

GRAPHモードから切り替えるには、画面上部中央にある「AUTO」と「GRAPH」のスイッチを切り替えます。

この状態でボーカルを再生すると、すでにピッチ補正されていることがわかります。

よりキレイにピッチ補正するためのパラメータを設定しよう

デフォルトの状態では、かなり不自然にピッチが補正されます。

これでいい時もあるかもしれませんが、よりナチュラルに補正するために、いくつか設定を変えましょう。

「INPUT TYPE」「KEY」「SCALE」

まずは、画面左上にある「INPUT TYPE」「KEY」「SCALE」の設定を、楽曲に合わせて変えましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g


https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

KEYとSCALE


https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

KEYは、名前の通り楽曲のキー(調)を表します。

そしてSCALEは、どんなスケールに合わせてピッチを補正するかを変えます。

もし曲のキーがGメジャーキーなら、KEYは「G」に、SCALEは「MAJOR」に設定しましょう。

曲に合わせて補正後の音を変えてくれる

デフォルトは「CHROMATIC」になっていますが、これは全ての音(半音12個)に反応してピッチ補正をします。

例えばボーカルがEに近い音だったらEになり、G#に近い音ならG#に補正します。

しかし、もしGメジャーキーの楽曲ならG#の音はGメジャースケールに入っていませんから、勝手にG#に補正されてしまったら困ります。

しっかり「KEY=G」「SCALE=MAJOR」に設定すれば、G#に近い音はGメジャースケールにある音の中で最も近いG(もしくはA)に直してくれます。

曲のキーに沿った補正を自動でしてくれるので、とても便利な機能です。

今回はDメジャーキーの曲を作っているので、この設定はDメジャーキーにしています。

INPUT TYPE

https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

INPUT TYPEは、「何かそのパートを演奏しているのか」に合わせてピッチ補正の加減を調整してくれる機能です。

デフォルトでは「SOPRANO」になっていますが、これは高い声の女性など、ソプラノの音域の歌手の時に適している設定です。

他にも「ALTO/TENOR(音域低めの女性・高めの男性歌手)」や「LOW MALE(低音域の歌手)」、「INSTRUMENTS(楽器)」「BASS INST(ベース楽器)」など様々な設定がありますので、どの楽器のピッチ補正をしているかに合わせて設定を変えましょう。

補正の加減を調整する

次は、補正の加減を調整するパラメータを見ていきましょう。

RETUNE SPEED


https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

画面左下にある「RETUNE SPEED」は、どれぐらいの速さでピッチを補正するかを決める値です。

おそらく、最も重要なパラメータでしょう。

このRETUNE SPEEDの値を下げればゆっくりと補正されるので、より自然にピッチが補正されます。

逆に値を上げれば素早く補正されるので、よりケロケロ感が出ます。

いかにも「Auto-Tuneかけてるな」と思われたくないときは、RETUNE SPEEDは下げた方が良いでしょう。

HUMANIZE


https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

もしRETUNE SPEEDを変えてもナチュラルにピッチが補正できないなと思ったら、画面右上にある「HUMANIZE」の値を調整してみましょう。

値を増やすと、音のサスティンノート(長く伸ばしている部分)のRETUNE SPEEDを遅くしてくれるので、よりナチュラルに聞こえるようになります。

FLEX TUNEとNATURAL VIBRATO

https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

「FLEX TUNE」は、指定したスケール音に近づいた時のみピッチ補正を行う機能です。

しゃくりやフォールなど、ボーカルの豊かな表現を壊したくない時などに使えます。

https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

「NATURAL VIBRATO」は、ビブラートの形は性質は維持しながら、ビブラートを増やしたり減らしたりする機能です。

「ADVANCED」画面でさらに細かい設定をしてみよう

画面左上にある「VIEW」の「ADVANCED」ボタンを押すと、より細かい設定ができる画面に切り替わります。

https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g


https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

指定した音にはピッチ補正しない

https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

「ADVANCED」モードにすると、画面下には先ほど解説した「KEY」「SCALE」に基づいた音が表示されます。

今回はDメジャーキーを指定しているので、「D,E,F#,G,A,B,C#」が表示されています。

https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

「BYPASS」は、その音に近い音が鳴ってもピッチ補正されないようにする機能です。

例えばDのBYPASSを点灯させると、Dに近い音が鳴っても、その音は「ピッタリDの音」に補正されません。

https://www.youtube.com/watch?v=wMoGXs2Sc6g

「REMOVE」は、指定したキーからその音を削除する(無視する)機能です。

たとえばF#のREMOVEを点灯させると、DメジャーキーからF#の音が抜かれた状態となり、F#に近い音が鳴門、2番目に最も近いGに自動的に音が補正されます。

「この曲はDメジャーキーだけど、メロディーにF#を使っていない」というときに使うとよいでしょう。


以上でAUTOモードの解説は終了です。

さらに細かく自由にエディットできる「GRAPHモード」についての解説はこちら↓


人気記事

1

今回は、BeatsbyVinityTVが解説する「Skrillexのようにリミッターとクリッパーを使って音圧を上げる方法」をまとめました。Skrillexと言えば、激しい音楽と爆発的な音圧が特徴的です。今回は、彼のように音圧を爆上げするにはどうしたらいいのか、その方法を解説していきます。

2

今回は「SM7B vs SM58」をまとめました。ボーカルやギターのレコーディングによく使われるのが、SHURE社のSM7BとSM58です。どちらも超定番のマイクですが、一体何が違うのでしょうか?この記事ではそれぞれの特徴をじっくりご紹介しながら、どちらのマイクを選ぶべきか、その基準を解説します。

スプリングリバーブとは 3

今回は、Sweetwaterが解説するよく使われる5種類のリバーブ(Hall・Chamber・Room・Plate・Spring)の違いについてまとめました。これら5種類のリバーブの特徴や違いをそれぞれ解説しますので、読み終わる頃には、自分が今欲しいリバーブをすぐに判断できるようになります!

4

この記事では、ヒット曲を作曲するための方法を解説した記事をまとめています。作曲・編曲・ミキシング・マスタリングなど、音楽制作の工程ごとに分けてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

5

今回は、Cableguysが解説する「ShaperBox 3の紹介」をまとめました。Cableguys社のプラグイン「ShaperBox」は、作曲からミックスまで幅広く使える超万能プラグインです。この記事では、ShaperBoxの主な機能5つと、特に魅力的な機能の使い方をご紹介します。

6

今回は、数々のモニタースピーカーを販売しているAdam Audio社が解説する「自宅スタジオ~3レベル~」をまとめました。自宅の小さな寝室でDTMをしている方からプロを目指している方まで、レベル別におすすめのDTMセットをご紹介します。

Oeksound 「Soothe2」の驚くべき使い方【DTM MIX】 7

今回は、Riffs,Beards&Gearが解説する「Oeksound Soothe2の秘密」をまとめました。発売以降、「このプラグインのおかげでミックスの効率がものすごく上がった」「もうこのプラグインなしではミックスできない」というプロが世界中で続出したこのプラグインを驚くべき方法で使いこなす方法をご紹介します!

8

今回は「CPUパフォーマンスとリアルタイムパフォーマンスの違い」をまとめました。DTMをしていてよくあるのが「DAWの動作が遅くなる」というトラブルです。ここで重要なのが、この2つのパフォーマンスの違いを理解しておくことです。そこでこの記事ではこれら2つを解説し、サクサクとDAWを動かすためのコツをご紹介します。

iLokが故障・盗難・紛失したときにやるべきことと、事前にやっておくべきことまとめ 9

今回は、DTMerにはおなじみの「iLok」が故障・盗難・紛失したときにやるべきことと、故障・盗難・紛失前にやっておくと安心する5つの項目をまとめました。万が一のときにどうするべきかを知っておくだけでも安心材料になりますので、ぜひご覧ください。

ドリアンモードを使ったゲーム音楽 10

今回は、8-bit Music Theoryが解説する「ドリアンモードの使い方」をまとめました。この記事では前編として「ドリアンモードの基礎」と「ドリアンモードを使ったシリアス&ダークなゲーム音楽の例」をご紹介します。

-ソフト・プラグイン・機材
-