
今回は「レコーディング時のレイテンシーを減らす方法」を8つまとめました。
そもそもレイテンシーとは何か、自宅やスタジオでレコーディングするときはどのようなことに気をつければよいのかをじっくり解説していきます。
レイテンシーとは?
レイテンシーとは、実際に演奏した音とパソコン(DAW)にレコーディングされた音にタイミングの差が生じる現象です。
例えばDAWを使ってギターの演奏をレコーディングする場面をイメージしてみてください。
下記の画像のように、パソコンでDAWを立ち上げ、オーディオインターフェースをつなぎ、さらにオーディオインターフェースにはギターとヘッドホンをつなぐことが多いでしょう。
自分はギターを演奏するときは、その演奏をヘッドホンで聞いてチェックをします。

ギターはアナログ信号のため、DAWにデータを取り込むにはデジタル信号に変更しなければいけません。
そのため、オーディオインターフェースを介して、ギターのアナログ信号をデジタル信号に変換しています。
このアナログ信号をデジタル信号に変換するとき、この処理には少し時間がかかるため、それがレイテンシーとなって現れるのです。

例えば、自分がギターを鳴らしたとき、ヘッドホンから同時に音が聞こえるのではなく、少し遅れて音が聞こえることがあります。
ミキシングなど、パソコンから出た音を聞くことがメインの作業であれば、レイテンシーがあってもさほど問題にはなりません。
しかしレコーディングのように、リアルタイムの演奏を伴う場合は非常に演奏しづらくなりますので、大きな問題となります。
レイテンシーを防ぐために知っておきたい7つのこと(事前知識)
レイテンシーを防ぐ方法をご紹介する前に、事前知識として「レイテンシーを防ぐために知っておきたい7つのこと」をご紹介します。
レイテンシー防止で知っておきたいこと1.レイテンシーには2種類ある
DTMにおけるレイテンシーには大きく分けて2種類あります。

INPUTレイテンシー
マイクやMIDIキーボードなどを使ってDAWに演奏情報を記録するまでの間に発生するレイテンシー

OUTPUTレイテンシー
DAWからスピーカー・ヘッドホンに音が届くまでに発生するレイテンシー
例えばAbleton Liveでは、INPUTレイテンシーとOUTPUTレイテンシーをそれぞれ確認することができます。

このような数字をもとに、何が原因でレイテンシーが発生していそうかを考えながら対応することが大切です。
レイテンシー防止で知っておきたいこと2.レイテンシーは何秒で「遅い?」
レイテンシーは多少発生してしまうものですが、ある程度の秒数であれば許容範囲になります。
一般的には、10ミリ秒(ms)以内になると「レイテンシーがない」と感じるレベルになります。
(ちなみにワイヤレスイヤホンをデバイスと接続するとレイテンシーを感じることがありますが、例えばAirPodsだとおおむね200msのレイテンシーが発生しています)
何ミリ秒のレイテンシーがあるとどれぐらいズレるのか、実際に聞いてみるとわかりやすいです。
また、レイテンシーの秒数で「何m先にいる人の声が聞こえるのと同じ感覚になるか」を計算することも可能です。
(雷が見えてから聞こえるまでの時間をもとに距離を計算する時と同じ計算式です)
レイテンシーが14ミリ秒の場合
14ms = 0.014s
340m/s x 0.014s = 4.76m
レイテンシーが14ミリ秒だった場合は、4.76m先にいる人の声が聞こえてくるのと同じぐらいのレイテンシーになります。
小さな部屋で会話しているレベルですので、この程度であれば、遅れて聞こえるとは感じにくいでしょう。
レイテンシー防止で知っておきたいこと3.ボーカルのレコーディングではできるだけレイテンシーを避けるべき
ボーカルをレコーディングするときは、特にレイテンシーが致命傷になります。
ボーカリストは、自分の体の中で鳴っている音(骨伝導で聞こえている音)とヘッドホンなどの外部から聞こえてくる自分の声を聞くことになるからです。
体の中で聞こえている自分の声とヘッドホンから聞こえてくる自分の声にズレがあると、位相の問題が発生して声が変に聞こえてしまい、非常に歌いにくくなるため注意が必要です。
例えばホワイトノイズにほんの少しレイテンシーを加えると、このように聞こえ方が大きく異なってきます。
これは「コームフィルタリング」と呼ばれる現象で、詳しくは下記の記事で解説しています🔻
もしボーカルレコーディングをするのであれば、可能な限りレイテンシーを減らした方がよいでしょう。
レイテンシー防止で知っておきたいこと4.1ヶ所だけ対策をしても効果は得られないかも

レイテンシーを防ぐ方法はさまざまありますが、どれか1つだけ対策をしても十分な効果が得られない可能性があります。
例えばCPU負荷が低いプラグインだけを使っていても、スペックが低すぎるパソコンやオーディオインターフェースを使うとレイテンシーが発生することがあります。
どれか1つだけ気をつけていても効果を実感できないことがありますので、原因になりそうな要素をいくつか探して、可能な限り複合的に対策していくことが大切です。
レイテンシー防止で知っておきたいこと5.USB接続とThunderbolt接続の速度は変わらない

レイテンシーについて調べると「USB接続よりもThunderbolt接続の方がレイテンシーが少ない&速い」という情報がありますが、正確に言うと「速度」はどちらも変わりません。
両者で異なるのは「一度に送信できる情報の量」で、データの通信速度自体に差はありません。
これは、自動車の道路でたとえるとわかりやすいです。

USB接続:速度制限60キロで片側2車線の道路
Thunderbolt接続:速度制限60キロで片側5車線の道路
どちらも最高速度は60キロですが、車線が多い方が一度に走行できる車の量が多いです。
これはデータも同じで、どちらも通信速度自体は変わらないのですが、Thunderbolt接続の方が一度に送信できる情報量が多いので「Thunderbolt接続の方がレイテンシーが少ない」と感じやすくなっています。
そのため、「Thunderbolt接続にしたのにあまりレイテンシーが改善された気がしない」と感じることもあります。
レイテンシー防止で知っておきたいこと6.ケーブルの長さはそこまで問題にならない

「マイクや楽器に使っているケーブルが長いとレイテンシーが発生する」と言われますが、実はケーブルの長さはそこまで大きな影響はありません。
例えば44.1kHzのサンプルレートの場合、1サンプル分のレイテンシーが発生するには3kmのケーブルが必要になる計算です。
全長3kmの巨大なケーブルを使っても0.02ミリ秒程度のレイテンシーしか発生しませんので、ケーブルよりも別の要素を考慮した方がよいでしょう。
レイテンシー防止で知っておきたいこと7.ハイスペックのパソコンを使っても動作は遅くなる
スペックが高いパソコンを使っていても、レイテンシーが発生することもあります。
「いいパソコンを買ったのに、なんでこんなに動作が遅いの?」と疑問に思ってしまうこともあります。
こちらについては少しマニアックな内容になりますが、下記の記事で解説しています🔻
ハイスペックのパソコンを買っても動作は遅くなることはありますので、この場合はここからご紹介する「レイテンシーを減らす方法」をぜひお試しください。
レイテンシーを減らす設定のしかた8つ
それではここからは、レイテンシーを減らす方法として以下8つの方法をご紹介します。
レイテンシーを減らす方法
- オーディオインターフェースとドライバーの設定を確認する
- バッファサイズとサンプリングレートを見直す
- 不要なアプリケーションは閉じる
- フリーズ機能を活用する
- ダイレクトモニタリング機能を活用する
- ビルトインDSPのオーディオインターフェースを選ぶ
- 高負荷のプラグインの使用を避ける
- DAWやプラグインのLow Latencyモードを活用する
レイテンシーを減らす方法1.オーディオインターフェースとドライバーの設定を確認する

オーディオインターフェースとドライバーは、このレイテンシー問題に非常に大きな影響を与えます。
そのため、ご利用のオーディオインターフェースのドライバーを最新状態にアップデートすることをおすすめします。
※「オーディオインターフェースの製品名 ドライバー」などで検索
また、DAWで設定しているドライバーが正しく設定されているかも確認しましょう。
RME社「RTL Utility」でレイテンシーをチェック
オーディオインターフェースやドライバーの設定が正しくても、レイテンシーが発生してしまうことがあります。
そのような時は、そもそもレイテンシーが少ないオーディオインターフェースを使うことも重要です。
例えばRME社は、数あるメーカーの中でもレイテンシーの少ないオーディオインターフェースを開発しており、同社製品は世界中で使われています。

試しに、OBLIQUE AUDIO社の「RTL Utility」を使って「RME Babyface Pro」や他社のインターフェースのレイテンシーを計測してみた結果がこちらです。
(サンプリングレートは48khz、バッファサイズは64サンプルで統一して計測)
RME Babyface Pro FS:3.812ms
RME Fireface UCX II:3.875ms
Focusrite Scarlett 2i2 (3rd Gen):7.812ms
Focusrite Scarlett 2i2 (1st Gen):12.646ms
LEWITT CONNECT 6:7.562ms
Universal Audio Apollo Twin MKII DUO:4.958ms
RME社のオーディオインターフェースは3~12msのレイテンシーで、他社よりもかなり少ないことがわかります。
(10msのレイテンシーは、ステージ上に置いてあるギターアンプから約3m離れたところで聞いた時と同じぐらいの差ですので、そこまで大きな問題にはなりません)
レイテンシーを減らす方法2.バッファサイズとサンプリングレートを見直す

バッファサイズとサンプリングレートを見直すと、レイテンシーが軽減されることがあります。
オーディオデータ(音)のサンプルは、一度「バッファ」に保存されて、バッファがいっぱいになったら一気にCPUやオーディオインターフェースにデータ変換されます。
そしてサンプリングレートの値が大きければ大きいほど、1秒間あたりの情報量(サンプル量)が増えます。
そのため、この一時的にデータを保存しておく場所の大きさ=バッファサイズと、実際にどれぐらいの量のデータを送りたいのか=サンプリングレートの数字によって、レイテンシーが左右されます。
トラックで荷物を運ぶシーンをイメージするとわかりやすいです。
トラック:トラックが荷物でいっぱいになったら運搬を開始する
トラックのサイズ:バッファ
荷物の量:サンプル(サンプリングレートが高い=荷物の量が多い)
トラックが小さくて荷物が少ない(低バッファ&低サンプリングレート)
→無理なく運搬できる
トラックが小さいのに荷物が多い(低バッファ&高サンプリングレート)
→運びきれない荷物が出てきてしまう
このため、サンプリングレートとバッファサイズはそれぞれの関係をよく考えて設定する必要があります。
サンプリングレートとバッファサイズからレイテンシーを計算する方法
例えば、バッファサイズが64サンプルでサンプリングレートが48000hz=48khzの場合は、以下のように計算するとおおよそのレイテンシーが計算できます。
64 ÷ 48 = 1.3ms
そしてバッファには、インプットバッファ(Input Buffer)とアウトプットバッファ(Output Buffer)の2種類あります。
2つあるため、単純に 1.3ms x 2 = 2.6msのレイテンシーとなります。
バッファサイズが小さいとどうなる?大きいとどうなる?

バッファサイズが小さければレイテンシーも短くなり、大きければレイテンシーが大きくなります。
しかし、バッファサイズが小さいとコンピュータがオーディオデータを処理するための時間を得られなくなります。
言い換えると、バッファサイズが小さいと、コンピュータはもっと頑張って処理をしなければいけません。
コンピュータが頑張りすぎると処理しきれないデータが出てきてしまい、音がブツブツと切れたり、鳴るべき音が鳴らなかったりします。
DAWで行う作業に合わせてバッファサイズを変更しよう
バッファサイズが小さい時は、負荷の高い処理は適していません。
そのため、DAWで使っているプラグインの数や負荷を減らせないかどうかを考えたり、状況に合わせてバッファサイズを変更することも大切です。
例えば、レイテインシーをできるだけ減らしたいレコーディング時はバッファサイズを低く設定し、さまざまなプラグインを使って高度な処理をしたいミキシング時はバッファサイズを高く設定するとよいでしょう。
その都度切り替えるのが面倒な場合は、「レイテンシーを減らす方法8」でご紹介しているLow Latencyモードを活用してもよいでしょう。
レイテンシーを減らす方法3.不要なアプリケーションは閉じる

コンピュータでは、DAWだけでなく他のアプリケーションも使うことができます。
そのため、できるだけコンピュータの負荷を減らしてオーディオ処理に専念させるため、使わないアプリケーションはプラグインはできるだけ閉じましょう。
ブラウザでたくさんタブを開いていたり別のアプリケーションを起動していると、パソコン全体のCPU負荷が高くなり、DAWが重くなることがあります。
レイテンシーを減らす方法4.フリーズ機能とバウンスを活用する

レコーディング中も、いろいろな処理をして負荷が高くなってしまうこともあるでしょう。
例えば、一度ギターをレコーディングし、そのギターに処理を加えてからまた別のギターをレコーディングする時や、たくさんトラックを作って何テイクもレコーディングする時などです。
このような場合は、もう変更を加える予定のないトラックをフリーズ(Freeze)したりバウンス(Bounce)することをすることをおすすめします。
フリーズ(Freeze)
使っているプラグインなどのトラックの情報を一時的にオーディオファイルに書き写し、再生する時はその「一時的なオーディオファイル」を再生する機能です。
フリーズしたトラックを編集したいときは、フリーズを解除する必要があります。
バウンス(Bounce)
MIDIトラックやエフェクトプラグインなどを加えたオーディオトラックをオーディオトラックに書き出す作業のことです。
バウンスした後は、元のトラックをOFFにすればCPU負荷を軽減することができます。
(ミュートだとCPU負荷がそのままのため、OFFにすることがポイントです)
フリーズやバウンスを使うとエフェクトプラグイン等をリアルタイムで同時に処理せずに済むため、CPU負荷を減らすことができます。
レイテンシーを減らす方法5.ダイレクトモニタリング機能を活用する
フリーズ中のトラックはプラグインの設定を変更することはできないため、何か変更したい場合はアンフリーズ(Unfreeze)しなければいけません。
そのため、さくさくとレコーディングしたい時にフリーズとアンフリーズを繰り返すのは面倒になることがあります。
このような場合は、オーディオインターフェースのダイレクトモニタリング機能を活用しましょう。

オーディオインターフェースにはダイレクトモニタリング機能(Direct Monitoring)が搭載されていることがあり、この機能をONにすると自分の演奏と実際に聞こえる音にズレがなくなります。
(製品によってはこの機能がない場合もあります)
バッファサイズは大きくキープしたままレコーディングを行うことができるため、レイテンシーを減らすことができます。
例えばギターのレコーディングをしているときは、ギターの音がDAWに入って記録されてから音が聞こえるのではなく、スピーカー・ヘッドホンに届いて音が聞こえてからDAWに演奏情報が記録されます。
これはブース(別室)でボーカルや楽器を演奏・レコーディングしているときにも有効です。
例えば自分がエンジニアとしてDAWを操作している場合、ボーカリストや演奏者に「自分の演奏とヘッドホンから聞こえてくる音にズレがないか」を確認してみるとよいでしょう。
ダイレクトモニタリング機能を使用するときの注意点2つ
ダイレクトモニタリング機能を使用すると、DAWを通した後の音を聞くことはできません。
例えばDAWでアンプシミュレータなどを使ってギターの音を変えている場合は、このアンプを通した音を聞きながらレコーディングすることができません。
この点が気にならない場合は、ぜひダイレクトモニタリング機能を活用してみてください。
また、ダイレクトモニタリング機能を使うときは、DAW上でレコーディングをするトラックをミュートにしましょう。
ミュートしないままレコーディングすると、ヘッドホンから聞こえる音とDAWから聞こえるエフェクトを通った音がエコーのように聞こえてしまいます。
レイテンシーを減らす方法6.ビルトインDSPのオーディオインターフェースを選ぶ
レイテンシーの少ないオーディオインターフェースを使うのもおすすめです。
例えば「RME Babyface Pro FS」「Fireface UCX II」「Apollo Twin X」などには、ビルトインDSP(Build-In DSP)の機能があります。
これはコンピュータのCPUに負荷をあまりかけることなく、リアルタイムでオーディオを処理する機能です。
そのため、このような機能が付いているインターフェースを選ぶのもよいでしょう。
少し高価ではありますが、レコーディングやDAWでの打ち込みでレイテンシーが発生しにくく、ストレスのないDTMが楽しめます。
ここでは、おすすめのオーディオインターフェースをご紹介します。
RME社「Babyface Pro FS」

UAD社「Apollo Twin X」

UAD社のオーディオインターフェースの魅力についてはこちらの記事で詳しく解説しています🔻
レイテンシーを減らす方法7.高負荷のプラグインの使用を避ける

CPU負荷が高いプラグインをたくさん使っていると、レイテンシーが発生しやすくなります。
CPU負荷をメーターで表示できるDAWもありますので、そちらを確認しながら「どのプラグインを使うとレイテンシーが発生しやすいか」を確認してみましょう。
特にレコーディング時はレイテンシーが致命傷になりますので、使用プラグインの数を減らすとスムーズです。

また、プラグインによってはオーバーサンプリング機能が搭載されていることがあり、こちらをONにするとよりCPU負荷がかかるようになります。
「どのプラグインを何個使うか」だけではなく「どのように使っているか」も合わせてチェックしてみましょう。
高負荷のプラグインの使用を避ける方法
・インストゥルメンタルトラックやたくさんプラグインを使っているトラックはなるべくバウンスする
バウンスした後は、元のトラックをOFFにしたり、新規プロジェクトにバウンスしたデータだけをインポートする(ミュートだけでは負荷は軽減できないため、トラック自体をOFFにするのが有効です)
・DAWの付属プラグインを使う
DAWの付属プラグインは低負荷であることが多いです
・低負荷で起動できるプラグインとオーディオインターフェースを使う
例えばUAD社のオーディオインターフェースを使うと、同社プラグイン+対応している他社プラグインのCPU負荷を大幅に軽減することができます。
そのため、UAD社のオーディオインターフェースを使ってレコーディング・ミキシングするプロも多いです。
UAD社のオーディオインターフェースの魅力についてはこちらの記事で詳しく解説しています🔻
レイテンシーを減らす方法8.DAWやプラグインのLow Latencyモードを活用する
DAWやプラグインによっては、一時的にレイテンシーを軽減する「Low Latencyモード」が搭載されていることがあります。
「製品名 Low Latency Mode」などで検索して、この機能があれば活用してみましょう。
Logic Proの「Low Latency Monitoring Mode」
Logic Proでは「Low Latency Monitoring Mode」を使用できます。
このモードをONにすると、レイテンシーが少ない状態でレコーディング・再生ができます。

またメニュー欄をカスタマイズすることで「Low Latencyモードボタン」が表示されるため、ワンクリックで切り替えもできます。



画面上部メニュー欄にあるストップウォッチマークをオレンジ色に点灯させると、Low Latency Monitoring ModeがONになります。
設定すると高負荷のプラグインが一時的にバイパスされ、レイテンシーを減らすことができます。

どのプラグインをバイパスするかはLogic Proが自動的に判断しますが、どこまでレイテンシーを下げるかは自由に設定できます。

「Limit」を自分の許容範囲まで設定するとよいでしょう。
Ableton Liveの「Reduced Latency When Monitoring」

Ableton Liveには、再生している時にレイテンシーを減らす「Reduced Latency When Monitoring」という設定項目があります(画面上部メニューバー「Options」→Reduced Latency When Recording )
MIDIキーボードを押してから実際に音が鳴るまでにラグがある場合などに有効な設定です。
Auto-TuneなどのプラグインのLow Latencyモードを活用する
Auto-TuneなどのプラグインにもLow Latencyモードが搭載されていることがあります。
「プラグイン名 Low Latency Mode」などで検索して、この機能があれば活用してみましょう。
スペックが高いパソコンを使っていてもDAWの動作が重くなる理由
ちなみに、スペックが高いパソコンを使っていてもDAWの動作が重くなる理由についてはこちらの記事で解説しています🔻
以上が「レコーディング時のレイテンシー(遅れ)を減らす8つの方法」でした。
今回は特にインターフェースの重要性についても解説されましたので、インターフェース選びでお悩みの方はぜひこちらの記事もご覧ください↓



